2014 Fiscal Year Research-status Report
性暴力被害者支援のための看護介入チェックリストの作成と看護プログラムの開発
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26861862
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
福本 環 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (40650619)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 性暴力被害 / ワンストップ支援センター / 支援 / 産婦人科 / 産婦人科医師 / 看護職者 / 実態調査 / 京都府 |
Outline of Annual Research Achievements |
性暴力被害者に対する看護介入チェックリスト作成の基礎資料とするため、産婦人科医療機関に勤務する産婦人科医師および看護職者の性暴力被害者への支援内容を明らかにすることを目的に2つの調査を実施した。 調査1は、平成26年10月~同年12月、京都府内の産婦人科・産科・婦人科を標榜する診療所103箇所に勤務する産婦人科医師103名および看護職者103名を対象とした質問紙調査であり、調査2は、平成26年12月~平成27年3月、性暴力被害者支援経験のある産婦人科医師11名および看護職者15名を対象とした面接調査である。なお、調査1および調査2における支援内容とは、内閣府が「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター開設・運営の手引」に提示した支援内容11項目である。 調査1では、産婦人科医師33名(回収率32.0%),看護職者22名(回収率21.4%)から回答を得た。無効回答はなく,全55名を解析対象者とした。 調査1より、性暴力被害者を支援できる看護職者の養成の必要性は認識されているが、実際に学ぶ機会が少ないこと、性暴力被害者支援には警察との連携が重要であることが明らかとなった。性暴力被害者に対して、半数以上の産婦人科医師および看護職者が対応したことがあったが、看護職者は医師の補助的な役割にとどまっていた。支援内容11項目の中に、看護職者が主体的に介入できる支援内容が複数あることが示唆された。 京都府は2015年7月、性暴力被害者支援のためのワンストップ支援センターを開設予定である。調査1の結果報告書を作成し、ワンストップ支援センター関連機関である京都府、京都産婦人科医会、京都府警、京都弁護士会、その他関連団体の関係者に送付した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的である看護介入チェックリスト作成のためには、性暴力被害者への支援経験がある産婦人科医師および看護職者を面接対象とすることが肝要であり、それぞれ10~15人程度を必要とした。調査2の面接調査対象者の選出方法は、当初は応募であったが、応募のみでは予定対象者数を得られなかったため、依頼にて募集する方法を追加した。実施計画変更のため倫理委員会での許可を得るのに少し時間を要したが、その他はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は調査2で得られたデータを分析し、性暴力被害者支援のための看護介入チェックリスト作成する予定である。作成した看護介入チェックリストを基盤として看護プログラムを開発し、介入研究を実施し、プログラムの評価を行う予定である。
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Causes of Carryover |
調査2の面接調査対象者の選出方法追加のための倫理委員会での許可が必要となり、調査実施が予定より少し遅れてしまっため、平成26年度に行う予定であった面接調査の分析ができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に行う予定であった面接調査の分析を平成27年度に行う。
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Research Products
(1 results)