2016 Fiscal Year Research-status Report
育児休業を取得した看護職のキャリアパス支援モデルの構築
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26861866
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
梶谷 麻由子 (柴麻由子) 島根県立大学, 看護学部, 助教 (20592075)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護職 / 育児休業 / キャリア継続 / キャリア支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
子育て期の看護職のキャリア継続は重要課題の一つである。本研究は育児休業を取得した看護職のキャリアパス支援モデルの構築を目的としている。平成28年度は文献検討に基づき200床以上の医療機関に所属する育児休業を取得し同医療機関に復帰した看護職1675名を対象に全国的な実態調査を実施した。その結果,1025名から回答を得た(回収率61.2%)。育児休業を取得した看護職のほとんどが,育児休業中には組織からの継続したサポートは受けていなかったが,職場復帰後は家族の理解と協力を確保し,職場では上司・同僚からのサポートを得て仕事と育児をしていることが分かった。また,職業継続意思は高いが,経済的な理由で働いているものが多いことや活用可能な育児支援制度は制度としてはあっても,実際は利用のしづらさを感じていることなど看護職としてのキャリアアップと仕事と家庭との両立は容易ではないことが明らかとなった。結果の詳細については,今後発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施施設,研究対象者からも調査の協力が得られた。当初の計画どおりに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の結果を踏まえ,育児休業から復帰した看護職を対象にフォーカス・グループ・インタビューを実施し,休業中に求めるサポートや職場復帰後の継続につながった要因等を明らかにし,キャリア形成を継続するためのキャリアパス支援モデルの構築を目指す。 。妊娠・出産を経験し子育てをしながら働く看護職のキャリアのパターンとして,妊娠・出産後に育児休業を取得し同組織に復帰し職業継続するパターンと妊娠・出産を期に離職し子育てに専念しある時期をみて別の組織で再就職するパターンがあるため,対象者について検討し調査することで,より幅広く柔軟に対応できるキャリアパス支援案の構築に繋がると考える。
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Causes of Carryover |
物品調達の際の見積もり額,データ入力等にかかった人件費が当初予算より安価となったこと,年度内での結果発表ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画に加え、複数の学会での発表や情報収集,キャリア支援パス支援プログラム構築に関連した研修会等の参加費用等に使用する計画である。
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