2015 Fiscal Year Research-status Report
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26861870
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
末永 陽子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (00715154)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 水害 / 看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度から繰り越した、2011年北部九州豪雨で活動した看護職のインタビューを計7名行った。したがって、平成26年度に行った6名のインタビューを併せて13名のインタビューとなる。インタビューを行った後は、内容を逐語録に起こし、分析を行った。結果として、水害時の看護の役割として、水害の特徴である「土砂崩れに伴う遺体のケア」・「土砂崩れによる死亡者の家族に対するケア」が抽出された。これらの看護職の役割に影響を及ぼす因子には、「地域住民への想い」や「所属する組織の使命」が挙げられた。 以上の内容を踏まえて、文献検討と面接調査の結果から抽出された要素に基づいて質問紙を作成した。本調査の前に、看護職者にパイロットテストを実施し、内容の妥当性を検証し、質問項目の洗練化を図った。 全国の過去5年間に水害が起きた地域の災害拠点病院50施設をピックアップし、看護部門長にアクセスし研究対象者の候補を募ったが、水害の特徴である、期間・場所が限局していることより、研究対象者が少ない。そのため、引き続き現在も水害が起きた地域の災害経典病院へのアクセスを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度は、平成26年度から繰り越していた面接調査を行い、面接調査で得られた結果を基に、質問紙調査を行ううことが目標であった。 平成26年度から繰り越していた面接調査は行うことができ、面接調査で得られた結果を基に質問紙を作成しパイロットテストを行った。 しかし、全国の過去5年間に水害が起きた地域の災害拠点病院50施設をピックアップし、看護部門長にアクセスし研究対象者の候補を募ったが、水害の特徴である、期間・場所が限局していることより、研究対象者が少ない。そのため、引き続き現在も水害が起きた地域の災害拠点病院へのアクセスを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
継続して、全国の過去5年間に水害が起きた地域の災害拠点病院にアクセスし、研究対象者を募る。また、質問紙調査から得たデータは統計学的分析方法を用い、基礎分析としての記述統計量を算出し、さらに各種多変量解析手法を用い、多角的にデータ分析を行う。 以上から得られた結果を基に水害時における看護活動のガイドラインの作成を行い、災害看護の専門家・災害医療の専門家からスーパーバイズを受け、ガイドライン案の洗練化を行う。また、作成したガイドライン案を水害時に活動した看護職に妥当性があるか、確認を行う。
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Causes of Carryover |
質問紙調査が現在途中の段階であるため、成果を発表する予定であった学会等への参加を見合わせ、次年度へと繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.物品費:全般で使用する文房具類の購入、質問紙の作成・ガイドライン開発に伴う内容を洗練化するための図書関連費 2.旅費:関連学会や研修参加への旅費 3.人件費・謝金:質問紙の発送作業、質問紙調査のデータ入力について費用を要し、人件費とする。
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