2016 Fiscal Year Annual Research Report
Influencing factor for micturition frequency in aged rat
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26861872
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高梨 あさき 順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (60567361)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | セロトニン / 加齢変化 / 排尿機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者に多い夜間頻尿はQuality of lifeを著しく損なうばかりか生命予後にもかかわり,対象に合った看護援助や治療が重要といえる.しかし,加齢による夜間頻尿の発症機序にはいまだ不明点が残されており解明が待たれている.その中で加齢に伴い排尿機能の正常な日内変動が損なわれることが夜間頻尿の一因となっている可能性が示されている.そこで本研究では排尿機能への様々な修飾因子を排除し,加齢による影響のみを見るために実験動物を用いて、日内変動因子として重要なメラトニンの前駆物質であり、アトロピン抵抗性収縮の原因物質の一つとも言われているセロトニンの膀胱直接作用とその加齢変化について検討した. その結果、セロトニンに対する反応性は、老齢動物で変化していた.またセロトニンによる神経を介した収縮を排除するためにテトロドトキシンを前処置した場合では、老齢動物でのみ収縮反応が抑制される結果が得られた.この反応性の変化の原因を探るために摘出膀胱からmRNAを抽出し、cDNAを作成しRT-PCRでセロトニン受容体サブタイプの発現量が加齢の影響を受けているか検討した結果、老齢動物で一部のサブタイプの発現量が減少している可能性が示された. これらの結果から、加齢によりセロトニンに対する膀胱の収縮反応性が一部変化していることが明らかになり、排尿行動の変化の原因の一つとなっている可能性が考えられた.
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Research Products
(1 results)