2016 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of nursing care delivery models on hospital outcomes based on care settings
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26861873
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大西 麻未 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (10451767)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護体制 / 看護提供システム / 看護の質 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護提供体制と看護師の仕事に対する認識および患者の評価する看護サービスの質との関連を明らかにするために、同意の得られた5病院40病棟で質問紙調査を実施した。29病棟が一般病棟、11病棟が回復期系の病棟であった。 調査対象は対象病棟の病棟責任者および看護師、入院患者とした。病棟責任者には、病棟属性および看護提供体制を尋ねる病棟調査票に回答してもらった。看護提供体制は、文献検討の結果をもとに、患者受け持ちの方式に加え、チームやリーダーの役割、情報共有の方法などの要素別にその有無や種類をたずねた。看護師には、職務満足や職場の風土、実践行動等、入院患者には看護職員の接遇や看護ケアの質について尋ねた。 719名の看護職員および368名の患者から回答が得られた。すべての病棟が、チームやグループ等の小集団を構成して看護を提供しており、日々の看護の提供をペアで実践している病棟が20病棟であった。職員調査の個人単位の分析では、ペア方式で看護を提供している病棟の看護師は、職場および仕事に対する満足感が有意に高かった。また、チームが日々の患者受け持ちだけでなく目標管理などの組織活動を共に行っていること、新卒者教育をチーム単位で行っていることは同僚間支援などの職場風土と関連しており、特に、組織活動を共に実践していることは職場風土の複数の要素と関連していた。日々の業務の中での相互支援と、職場改善のための相互支援の活動が結びついていることが組織の活性化につながる可能性が示唆された。患者調査の結果では、質指標に有意差を認めたのは一部のみであり、ケアプロセス上の他の要因の影響が大きいと考えられる。
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