2016 Fiscal Year Research-status Report
透析施設における「臨床倫理委員会設置とその活用に関する指針」の活用に関する研究
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26861879
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
服部 智子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助教 (60707082)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 透析看護 / 臨床倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
アンケート郵送に伴う準備を行った。また、エンドオブライフ期における透析患者への看護介入についての研究発表を行い、今後の研究発展に向けての意見交換を行った。エンドオブライフ期における透析患者への看護介入のプロセスにおいては、看護師が倫理的問題を認識しているかどうか、倫理的問題解決に向けての取り組みといった視点も今後合わせて明示していくことで、介入の一般化につながる点が確認された。更に、現場の看護師が介入した結果を質的な分析だけでなく、量的な分析も取り入れて有効性を示し説得力をもたせていく必要性に関する意見が得られた。 臨床で看護師がどのような倫理的問題を感じているか、及び倫理的問題の解決方法の具体を様々な文献及び研修会で学び、それらの比較検討を行い、現在臨床で実践されている倫理カンファレンスや倫理問題検討会の状況から「臨床倫理委員会設置とその活用に関する指針」を活用している場合や活用していない場合どのように取り組まれているのかを検討した。検討結果をもとに、透析看護師が直面する倫理的問題に関し、国外文献から検討し透析看護における倫理的問題の特徴を見出した。透析看護師が直面する倫理的問題に関する研究は、今後学会にて発表を予定している。 透析看護師が直面する倫理的問題の内容及びその解決方法に関する検討結果から、透析看護管理者と透析看護実践者へのインタビュー内容とインタビュー項目の妥当性に関して検討を行った。その結果からインタビューガイドを作成し、透析室看護管理者1名、透析看護実践者へプレインタビューを実施し、インタビューガイドの修正を行った。インタビュー回数を1回と計画している為、回数の妥当性に関してもプレインタビューを行うことで検討した。修正したインタビューガイドをもとに今後データ収集を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究1~4段階のうち現在研究1であり、昨年度からの実質的な研究の進行が行えていない。プレアンケートやプレインタビューが終わっていることから、今年度はデータ収集を早期に実施し、短いデータ収集期間でデータの収集が可能となるよう、インタビュー対象者を出来るだけ研究者の所属施設付近の施設から選定していく。 また、所属施設の倫理審査に申請中であるが、1年以上承認が得られていないことが遅れている原因である為、倫理委員会のヒアリングで研究1~4を分けて倫理審査の申請をするように意見があった内容を反映し、研究1~4を4つの研究に分けて倫理申請を行う。倫理審査の承認が得られ次第データ収集を実施していく。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査の承認が得られ次第、データ収集を行う。 今年度中にデータ収集を行う為に、研究倫理に関する学びを深め、申請書の記述内容を洗練させ、申請を行っていく。その後、研究1~3のデータ収集と分析を同時進行で行い、研究1のデータ収集が終了し研究2・3のデータが3施設得られた時点で、研究4のデータ収集・分析を行う。その為通信費、人件費、旅費として申請していた研究費を平成29年度に使用する予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画書を倫理審査に倫理申請しているが、1年近く承認が得られていないので、データ収集が実施できていない。その為、研究データ収集以降に使用する予定の使用額が次年度使用額として生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
倫理審査の承認が得られた場合、すぐにアンケートの発送が行えるよう、宛先一覧を作成している。アンケート送付時に通信費を使用する。アンケート実施後にデータ入力時に人件費を使用する。また、倫理審査の承認が得られた場合すぐに日程調整を行い、短期間でデータ収集可能となるようインタビューガイドは作成している。インタビュー時に旅費を使用し、インタビューの逐語録作成として人件費を使用する予定である。
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