2015 Fiscal Year Research-status Report
仕事を持つ慢性心不全患者のライフスタイルに即した療養行動実施の看護援助指針の開発
Project/Area Number |
26861886
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 亮子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90646788)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 慢性心不全 / ライフスタイル / セルフケア / セルフマネジメント / 生活者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、仕事を持つ慢性心不全患者のライフスタイルに即した療養行動実施を支援するためのアセスメントの視点及び看護実践内容を明確化することを目的とする。本年度は、アセスメント視点を明確化にするための患者対象の調査を実施している最中である。 【目的】仕事を持つ心不全患者が療養行動を実施するうえでの困難と対処を明らかにする。 【方法】心不全で外来通院中もしくは心不全症状の増悪によって入院した患者で、仕事に現在従事している、もしくは過去1年以内に従事していた患者を対象に、半構造化面接を実施する。調査内容は、療養行動の実施状況、療養行動実施に影響を及ぼす仕事内容および仕事に従事するうえでのライフスタイル、心不全療養や仕事に対する価値観または優先順位、仕事に従事しながら療養行動を行う上での工夫や他者からのサポートである。 現在、対象候補者のリクルートを進めている最中である。本調査によって、アセスメント視点となる、仕事に従事するライフスタイルに即した療養行動実施を困難にする要因・促進する要因、それらに影響する患者の価値観や優先順位などの要因を明らかにすることができると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、調査対象者を外来患者に限定した計画で倫理審査委員会の承認を得た。しかし、調査対象施設では慢性心不全患者の外来通院間隔が3ヶ月程度と長いことから、調査対象を入院患者に拡大する計画に変更し、再度倫理審査委員会の承認を得ることとなったため、最終的な倫理審査承認までに時間を要した。また、調査対象施設との調整に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
1.仕事を持つ心不全患者が療養行動を実施するうえでの困難と対処に関する調査:引き続きデータ収集を進め、質的帰納的に分析を行う予定である。
2.慢性心不全認定看護師が仕事を持つ心不全患者に対して療養行動支援する際のアセスメント視点・看護実践内容に関する調査:慢性心不全認定看護師を対象に、面接調査法によって、仕事を持つ心不全患者に対して療養行動支援をする際のアセスメント視点・看護実践内容を明らかにする。
1.2.の調査結果の統合により、仕事を持つ慢性心不全患者がライフスタイルに即した療養行動実施の看護援助指針の作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
産休・育休取得により研究進捗が遅れたため、学会での研究成果発表を行えず、旅費の支出額に変更があった。また、研究進捗の遅れにより、面接調査法で得た音声データのテープ起こし費用に変更があった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
面接調査法で得たデータのテープ起こし、研究成果の学会発表に係る旅費、調査のための謝礼、書籍代を計画している。
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