2014 Fiscal Year Research-status Report
シャント発声患者の食道内環境に影響を与える要因の検討
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26861888
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三好 雅之 鳥取大学, 医学部, 助教 (60632966)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 気管-食道シャント発声 / ボイスプロテーゼ / 食道内環境 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
喉頭がん等の理由により喉頭全摘手術を行うことで、声帯も同時に摘出してしまうために発声機能の喪失が、QOL(Quality Of Life)低下に大きく影響を及ぼす。気管と食道の間にボイスプロテーゼを挿入することで、再び発声が可能となる気管-食道シャント発声を行う方が増加している。しかしボイスプロテーゼの食道側にカンジダが付着することにより、定期的に交換をしなければならない。本研究は、食道内環境がどのような要因によって影響されているのか明らかにし、ボイスプロテーゼのカンジダ付着を予防し、食道内環境を整える適切な管理の方法を確立することを目的とし、音声機能の維持、声の質を保つなど音声関連QOLの向上を目指している。現在まで進行している研究内容は大きく2点である。 1)現在までカンジダがボイスプロテーゼにどのように付着するのか把握するため、ボイスプロテーゼ交換の際にボイスプロテーゼのデータを収集した。どの位の期間で、どの程度のカンジダが付着するのかを把握することができ、シャント発声を行っている方の生活、食事、口腔内環境等の関連を明らかにすることに有用であった。 2)今後シャント発声を行っている方の発声機能とQOLがどのように関連しているのかを明らかにするため調査を行った。シャント発声を行っている方の発声時の声の強さとQOLが相関していることが分かり、今後のQOL評価指標の一つとなり得ることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の研究計画通りに進行中。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、引き続きデータ収集を継続しながら、統計分析等も含めボイスプロテーゼのカンジダ付着要因の詳細検討を行っていく。また、食道内カンジダ予防、改善方法の検討を行う。本研究結果は、定期的に患者会や学会等にて報告する。
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Causes of Carryover |
学会発表、学術論文投稿のための翻訳作業に時間がかかり、発表や論文発表を翌年度に行う予定としたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会発表にて研究のブラッシュアップを行い、論文として発表する。 研究の質を向上させる目的に、さらに多くの研究データ収集を行うための消耗品、必要物品等の購入、研究対象者に対する謝金等に活用する。
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Research Products
(1 results)