2014 Fiscal Year Research-status Report
2型糖尿病患者の首尾一貫感を高めるための患者教育プログラムの作成と検証
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26861892
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
小田嶋 裕輝 札幌市立大学, 看護学部, 助手 (20707567)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 患者教育教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
文献検討と個別インタビューの実施により,首尾一貫感を高める支援方法をそれぞれ導きだした。 文献検討は,医学中央雑誌及びCINAHLより患者,首尾一貫感,介入またはプログラムのキーワードから該当した文献を精読し,介入内容を質的記述的に分析した。その結果,先行研究での支援内容は,患者が疾患をコントロールしながら生活してゆけるように支えること,患者に対する治療の選択肢や体の状態に関する理論的な情報提供など,首尾一貫感を高める支援の性質が認められた。 インタビューは,2型糖尿病患者の教育入院に携わる病院の病棟看護師に対して,半構成的面接法を用いてデータ収集を行った.看護師が首尾一貫感を高めると認識している支援内容について,質的記述的に分析し,カテゴリーを抽出した.その結果,患者教育の準備状態を確認し,過去から現在までの病気に至った生活を振り返るなど,支援内容の特徴を明らかにした。 両結果を統合し患者教育プログラム案を開発した。 これは,糖尿病看護にかかわっての臨床経験年数が3年目以上の看護師であれば誰でも行える内容としている。1回30分程度,2週間に4回行うものであり,講義と対話型を組み合わせたプログラムである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は患者教育プログラムを開発することが目標であったが,おおむね達成したからである。
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Strategy for Future Research Activity |
1.協力組織作り 開発したプログラムを検証するために,北海道内の糖尿病診療を行っている医療施設1カ所を研究協力施設として依頼する。依頼予定の医療施設は研究代表者が所属する大学と連携をとっている病院を考えている。対象施設で糖尿病診療に携わる看護師を1名から2名選定し,プログラムに関する意見交換を行いプログラムに反映させ,施設で実現可能な教育内容とする。 2.プログラムの実施と事後調査 医療施設でプログラム実施の対象となる病棟を選定する。プログラム導入「前」に入院し,研究同意の得られた,2型糖尿病患者約20名(対照群)に対して,入院前後で,首尾一貫感,糖尿病関連指標等の調査項目について,自記式質問紙調査を行う。プログラム導入「後」に入院し,研究同意の得られた2型糖尿病患者約20名(介入群)に対して,プログラムに基づく介入を行う。入院前後で,首尾一貫感,糖尿病関連指標等の調査項目について自記式質問紙調査を行う。
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Causes of Carryover |
開発した教育プログラム案の適切性を担保するための専門職者会議における謝金支出に使用する予定であったが,先方施設の都合により,開催時期がずれ込んだため,年度内支出ができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
開発した教育プログラム案の適切性を担保するための専門職者会議における謝金支出に使用する。
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Research Products
(3 results)