2015 Fiscal Year Research-status Report
ICU患者の睡眠障害に対する高照度光療法とMテクニックの効果の検証
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26861901
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
春名 寛香 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (80711134)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高照度光療法 / Mテクニック / ICU患者 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に実施したICU施設のフィールド調査と高照度光療法実施方法の調査を踏まえ、以下の内容の介入計画と評価方法について決定した。 1.高照度光療法 1)使用機器:臥床状態の場合、斜めからの照射となり左右差が生じること、1台では近距離からの照射となり刺激が強くなることを考慮し、高照度療法器具2台を使用し両サイドから照射することに決定した。2)照度・照射時間:先行研究結果や睡眠障害の治療に関するガイドライン、既に本療法を実施している施設での聞き取り調査結果を踏まえ、2500Luxを2時間実施することに決定した。3)介入中の中止基準:先行研究結果を踏まえ、副作用出現時や参加者の病状が変化した場合を中止基準とした。加えて、本研究参加者の除外因子にコミュニケーション困難(ノンバーバルコミュニケーションも含む)を含めること、不快症状を言語的に表現できない対象者については、特に看護師が表情やバイタルサインズの変動を注意深く観察してもらうことで、対象者へのリスクが最小限となるように配慮した。また、眼疾患を持つ患者も除外する。 2.睡眠評価指標 1)客観的評価:アクティグラフと看護師の観察による睡眠評価を実施する。睡眠評価については、曖昧さを回避するため睡眠・覚醒の2段階評価とし、先行研究結果を踏まえてその判断基準を設定した。2)主観的評価:研究参加者および研究協力者となる看護師の負担を最小限にする目的で、熟眠感の視覚的アナログ評価尺度(以下、熟眠感VAS)を使用することとした。熟眠感VASは、100mmの直線の左右両端に「とても熟眠感がある」「全く熟眠感がない」を記載し、対象者の起床時に今の状態に近いと思われる位置に垂直線を引いて回答してもらうことに決定した。 上記内容を含む研究計画を立案し、自施設の倫理審査の承認を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究がICU患者に対する介入研究であることもあり、特に、倫理的配慮に留意し研究計画を立案する必要があり、倫理審査の承認に時間を要した。加えて、研究協力候補施設のフィールド開拓にも時間を要しており、研究の進捗状況は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
①高照度光療法群②Mテクニック群③高照度光療法と Mテクニックの併用群の3群にて、各介入による睡眠の効果を検証していく。各介入の割り当ては施設単位とするため、引き続き研究協力候補施設のフィールド開拓を進めていく。研究協力候補施設の倫理審査の承認を得て研究を実施する。
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Causes of Carryover |
研究実施のために、高照度光療法器(ブライトライトME)、照度計、アクティグラフマイクロミニRCは必須である。また、研究協力者である看護師へのMテクニック習得のための受講代も必要不可欠である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
Mテクニックインストラクターの協力を得て、Mテクニック習得のための研修を実施する。高照度光療法、Mテクニックによる介入を実施し、睡眠に対する効果を検証していく。
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