2014 Fiscal Year Research-status Report
背面開放端座位時に手掌へ与える看護介入プログラムの構築
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26861905
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
梶原 理絵 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (70514561)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 背面開放座位 / 質問紙調査 / 普及阻害要因 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療の進歩に伴い脳血管疾患での救命率は向上したが、その分、意識障害を残存した状態の患者が増加している現状がある。2017(平成29)年度末に「社会的入院」の解消や医療費の抑制に向けて、介護療養病床が廃止される予定のため、これらを考慮すると、急性期のうちからリハビリテーションを取り入れ、可能な限り意識回復を目指し要介護状態にならないように取り組むために働きかけることが重要となってくる。また、患者が早期に意識回復するということは、患者や家族のみならず医療者にとっても同様に喜びを感じるものである。なおかつ、在宅へ早期に帰そうとする社会的な背景から考慮しても効果的な看護ケア導入は望ましいことである。 臨床の場では意識障害患者に背面開放座位という体位を実施し、意識回復に取り組まれているが、急性期病棟では、あまり普及していない現状がある。それは日々の多忙な業務が原因の一つとして考えられる。 本研究では、地域医療支援病院に焦点をあて、急性期病院において脳血管疾患患者のケアとしての背面開放座位に関する実態を明らかにするとともに、普及阻害要因と背面開放座位を含む意識回復ケアを取り入れようとしている、もしくは取り入れている状況の関連を検討することで、克服しておかなければならない課題点を明確にし、今後、背面開放座位が意識回復のための看護ケアとして普及されるために、具体的な方法と取り組まれる仕組み(プログラムの構築)を開発するための示唆を得る。 現在、文献検討後に質問紙調査を作成し、発送準備中である。本学研究倫理委員会からも承認を得ており、今年度中に分析し、まとめを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
急性期病棟における実態を調査する目的のみで計画していたが、今後、看護介入プログラムを構築するにあたり、実態のみならず普及阻害要因を個人的な要因、環境的な要因、看護専門職の自律性に分けて分析し、効果的な介入を検討するよう変更した。 それに伴い、質問紙調査の中身を吟味する目的で文献検討をまずおこなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、質問紙を発送し、回収、分析、まとめの作業を平成27年度で行う。 その結果を考慮し、平成28年度は予定通り、入院されている患者を対象に背面開放座位を実施し、調査を行っていく。
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Causes of Carryover |
26年度は質問紙調査発送や回収を行う予定であったため、郵送費や印刷費、文具類にて支出を予定していた。しかし、計画が遅れていることから、予定支出分、次年度使用額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、質問紙調査発送や回収のため、郵送費や印刷費、文具類購入を支出予定とし、また、研究に関する最新の研究結果を把握するため、学会参加を考えている。 28年度使用予定の器機は26年度購入し、使用できる状況になったため、今後、研究依頼施設での打ち合わせ等で実物を活用し、研究協力を得ていく予定である。
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