2014 Fiscal Year Research-status Report
授乳期の女性への栄養アセスメントに基づいた栄養指導介入の効果の検証
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26861916
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白石 三恵 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50632220)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 産後女性 / 栄養指導介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
産後女性の食事摂取状況に関する文献レビューを基に、食事摂取に関連する要因として考えられる項目を整理した。また、産後の食事介入研究の前段階として、産後1か月の女性を対象に栄養素摂取状況と栄養素摂取に関連する要因について自記式質問紙調査を行った。平成26年7月から10月に、首都圏大学病院1施設および産科病院1施設にて、単胎児を出産した426名の母児ともに健康な産後1か月女性に調査を行った。栄養素摂取状況は、自記式食事歴法質問票を用いて測定した。 対象者の平均年齢(±標準偏差)は33.6(±5.3)歳、非妊時BMIは20.6(±2.6)kg/m2、妊娠中の体重増加量は9.7(±3.3)kgであった。426名中71名(16.7%)が1日の主食を含む食事回数が2回以下であり、全対象者の平均摂取量(±標準偏差)は、エネルギー1751(±426)kcal、たんぱく質15.4(±2.6)%エネルギー、脂質28.8(±4.7)%エネルギー、炭水化物54.7(±5.8)%エネルギー、総食物繊維6.8(±1.9)g/1000kcal、カルシウム313(±88)mg/1000kcal、鉄4.3(±1.0)mg/1000kcal、葉酸180(±67)μg/1000kcal、ビタミンC58.3(±24.8)mg/1000kcal、ビタミンD7.3(±4.1)μg/1000kcalであった。 授乳期の女性の食事摂取基準に照らし合わせて、不足しがちな栄養素が把握できた。栄養素摂取量に関連する要因については、今後分析予定である。次年度は、産後女性の栄養素摂取状況や摂取に関連する要因を考慮し、栄養指導内容の検討をし、介入研究を開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
産後女性の食事摂取状況に関わる文献レビューや、介入研究実施前の実態把握のための調査は終了している。事前調査の結果を基に、今後は栄養指導介入の内容を検討し、介入研究を開始する。介入研究の開始がやや遅れたが、ほぼ計画通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、事前調査のデータを分析し、栄養素摂取量に関連している項目を抽出する。また、産後女性に対する栄養指導介入の内容を検討し、説明パンフレットの内容や介入内容の詳細の決定を行う。 介入研究は今年度開始予定であり、調査施設も確保できている。
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Causes of Carryover |
予定していた介入研究の開始が7か月遅れたため、当該年度に予定していた介入研究に関わる費用は次年度に繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
介入研究の開始に伴い、対象者への謝金や質問紙の準備、尿検体分析費用、研究補助者の人件費等が必要である。研究開始時期が予定より延期したのみであり、研究費使用計画に変更はない。
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