2014 Fiscal Year Research-status Report
不育症治療を受ける妊婦の母親役割獲得を促す看護介入プログラムの開発
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26861917
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
二川 香里 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (70377258)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 不育症治療 / 母親役割 / 看護介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、第一に本邦における「母親役割」の概念分析であり、第二に不育症治療を受ける妊産褥婦への面接を縦断的に実施することで、不育症治療を受ける妊産褥婦の母親役割獲得過程を明らかにすることである。第三として、これまでの結果を踏まえて、不育症治療を受ける認産褥婦の母親役割獲得を促す看護介入プログラムを開発することである。
今年度は、第一の目的である、母親役割をキーワードとした文献を収集し本邦における「母親役割」の概念分析を実施した。これらより本邦における「母親役割」とは、『子どもとの相互作用を通して、自身の成長のために葛藤し、母親としてのアイデンティティを積み上げる』ことと定義づけられた。この結果については、日本看護研究学会第40回学術集会にて発表し、富山大学看護学会誌第14巻に論文掲載された。
第二の目的については、不育症治療を受ける妊産褥婦、比較群としての正常経過にある妊産褥婦を対象とした研究計画書を作成し、富山大学倫理審査委員会を受審した。倫理審査承認後からデータ収集を開始し、現在継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の計画は、1)本邦における「母親役割」の概念分析、2)不育症治療を受ける妊産褥婦の母親役割獲得過程に関する縦断的研究の計画書作成およびデータ収集としていた。概念分析に関する結果については報告し、不育症治療を受ける妊婦を対象としてデータ収集を開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、引き続き不育症治療を受ける妊産褥婦を対象にデータ収集を行っていく。また、比較対象群としての正常経過にある妊産褥婦を対象としてのデータ収集を開始する予定である。得られたデータを順次分析し、母親役割獲得過程について明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
平成26年度は、研究の遂行はおおむね順調であったが、関連図書の購入費や旅費の支出が予定よりも少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は前年度に引き続きデータ収集を実施し、人件費・謝金としての支出がある。また、発達心理学や母性心理に関連した図書購入費、研究遂行のための文具類購入費に支出予定である。
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