2014 Fiscal Year Research-status Report
正期産新生児に対する呼吸循環機能の無拘束測定方法の信頼性と有用性に関する研究
Project/Area Number |
26861918
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
徳武 千足 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (00464090)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 新生児 |
Outline of Annual Research Achievements |
新生児期は、出生後、呼吸循環動態において大きな変化が起こっている。これまで私たちが行ってきた研究によると、生後1週間目においてもSpO2が不安定な状態であることが確認されたが、SpO2が低下している時の呼吸状態との関連性については適当な測定機器がなく明らかにできなかった。 本研究では、呼吸波形や呼吸数を寝たままで測定できる無拘束かつ簡便な機器(スリープレコーダ、デンソー社製)を用いることで、新生児の呼吸機能が測定できるか、その機器の信頼性ならびに有用性を検討し、正期産新生児に対する呼吸循環機能の変化を明らかにすることを目的とした。平成26年度は最新型小児用スリープレコーダ(以下、GD-ZERO)の信頼性について検討する予定であった。しかし、購入予定であったGD-ZEROが発売されない事態が生じた。また、比較検討を予定していたインピーダンス法を用いた生体モニタ機器(日本光電PVM-2701)では、呼吸数のデータ出力が難しく、出力可能な機器は高価であり本年度の研究費での購入は難しかった。 そのため、今年度は小児用スリープレコーダのデモ機(以下、GD-103)を用いて新生児の呼吸状態の測定を行った。在胎週数40週、平均体重3,102gの正期産新生児5名に対して、日齢1に2時間程度のデータ測定を行った。GD-103での測定では、体動が激しい啼泣及び覚醒状態では呼吸波形にノイズが入るため正確に測定可能とは言い難いが、体動の少ない覚醒時及び睡眠時には測定可能であることが確認できた。目測での呼吸数とスリープレコーダでの解析結果を比較すると、睡眠時にはほぼ同値であることに比較して、体動があることによりデータの測定は困難であることが明らかとなった。この結果は、さらにインピーダンス法を用いた生体モニタ機器において、客観的なデータとの比較をすることにより、信頼性を検討できることと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
現在は、比較検討に必要な生体モニタの機器選択及び購入が遅れていることから、最新型小児用スリープレコーダ(GD-ZERO)の正期産新生児に対する信頼性について客観的な検討を進められていない状況にある。しかし、デモ機での測定では、体動が激しいときには呼吸波形がわかりにくいものの、睡眠時には測定可能であることが確認できている。 研究が遅れている理由としては、購入予定であったGD-ZEROが現時点では発売される予定がないこと、また生体モニタ機器(日本光電PVM-2701)は呼吸数のデータ出力ができず、データ出力の可能な機器については平成26年度の研究費での購入はできないことであった。
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Strategy for Future Research Activity |
生体モニタ機器の選択及び購入を早急に進める。研究費の平成26年度の残額及び27年度の研究費の範囲内で購入を検討し、万が一購入が難しい場合には、機器のレンタルを用いる等、客観的に検討可能な方法を検討していく。 また、GD-ZEROについて、今後発売予定がない場合、現在使用しているデモ機(GD-103)を用いて、生体モニタ機器との比較検討をしていく。 上記行ったのちに、当初の計画予定であった平成27年度の計画へと進めていくこととする。
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Causes of Carryover |
当初、購入を予定していた物品(GD-ZERO)の発売がされない事態が生じた。さらに当初に比較検討を予定していた生体モニタ機器(日本光電PVM-2701)では、呼吸数のデータ出力が難しく、出力可能な機器は高価であり本年度の研究費での購入は難しかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
生体モニタ機器の選択及び購入を早急に進め、平成26年度の残額及び27年度の研究費で購入を検討する。万が一購入が難しい場合には、機器のレンタルをする等、客観的に検討可能な方法を検討していく。 また、GD-ZEROについて、今後発売予定がない場合、現在使用しているデモ機を用いて、生体モニタ機器との比較検討をする予定である。
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