保護者及び医療・福祉従事者への知識普及による乳幼児突然死症候群の抑制に関する研究

2017 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 26861928
• Research Institution: Hokkaido University of Science
• Principal Investigator: 市川 正人 北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20513873)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 乳幼児突然死症候群 / 育児支援 / 公衆衛生 / 看護学 / 北海道

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、乳幼児を育てる養育者と医療・福祉従事者の双方に乳幼児突然死症候群(SIDS)に関する知識を普及させることにより、SIDSによる死亡の抑制を図ることである。平成29年度は、養育者及び医療・福祉従事者向けに広く知識普及キャンペーンを行うとともに、SIDSに関する知識の実態調査を行う計画であった。
知識普及キャンペーンについては、札幌市内で町内会や商店街のイベント等、子育て世代が多く集まる場において開催した。このキャンペーンの際は、SIDSの予防知識について記載したチラシ及び団扇を配付したほか、本研究代表者による市民向けミニレクチャーも行った。
養育者に対する乳幼児突然死症候群に関する知識の実態調査については、当初計画では医療機関における生後1か月健診での調査を予定していたが、より多くの対象者に効率よく調査を実施するため、市区町村の保健センターや町内会、商店街等での調査に変更する予定である。その変更に時間を要したため、研究期間の延長が必要となった。この計画変更に伴い、当初計画より多くの対象者に調査が可能となる見込みである。
その他、SIDS家族の会のビフレンダー及び医学アドバイザーとの情報交換、人口動態調査等の統計の確認を行い、SIDSに関する動向の把握に努めた。平成28年度のSIDS死亡率は、全国で出生10万対11.2であるのに対し、北海道は同45.6(全国ワースト2位)と依然高値であり、対策が急がれることを確認している。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

養育者に対する乳幼児突然死症候群に関する知識の実態調査について、当初計画では医療機関における生後1か月健診での調査を予定していた。しかし、研究の計画を行った当初より、医療機関における研究の手続きが複雑になり、当初予定していた施設数を確保できない見込みとなった。より多くの対象者に効率よく調査を実施するため、実態調査を行う施設を市区町村の保健センターや町内会等に変更する予定である。その変更に時間を要したため、研究期間の延長が必要となった。この計画変更に伴い、当初計画より多くの対象者に調査が可能となる見込みである。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度は、引き続き北海道各地で乳幼児突然死症候群の知識普及キャンペーンを開催するとともに、遅延していた知識の実態調査を行う予定である。

Causes of Carryover

(理由)　養育者に対する乳幼児突然死症候群に関する知識の実態調査について、当初計画より調査方法を変更する必要が生じたため、その準備に時間を要し、実施が次年度へ変更となったため。
(使用計画)　前年度の未使用額を乳幼児突然死症候群に対する知識の実態調査の実施に充てる。