2014 Fiscal Year Research-status Report
学童期以降小児がん経験者のための外来における健康教育プログラムの開発
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26861936
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
土路生 明美(東明美) 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (00347626)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 小児がん経験者 / 生活習慣 / 健康管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児がんの治癒率は7割以上に向上し,小児がんの治療を経験し,病院から地域で生活している小児がん経験者(以下,「経験者」と記す)が増加している。その一方で,成長発達途上の子どもにとって,がんとその治療が及ぼす影響は大きいため,治療終了後も5割から6割の経験者がさまざまな疾患・障害(晩期合併症)を抱えている。小児がん治療後においても健康状態の長期的なサポートが必要である。小児がん疾患や治療により生じてくるさまざまな合併症は完全に予防はできないが、その後の生活習慣や健康への意識によって最小限にすることは可能である。小児がん治療病院では経験者のための長期フォローアップ外来が整備、小児がん拠点病院が設置され,医師,看護師,心理士など多職種が連携して経験者への支援を行っている。経験者への長期的な影響に関する看護では、定期的な受診や健康的な生活習慣を勧めることについて重要であると認識し実施していたが、二次がん等のリスクに対する予防的な介入はほとんど実施されていない。小児期にがんを治療し、親が治療に関する決定を行ってきたため、成人の経験者やその家族が治療歴やその後に起こりうるリスクに対して、十分に認識していない可能性がある。経験者は健康関連の知識や情報が不足していることが考えられる。 26年度は若年成人期の小児がん経験者の生活習慣や健康管理に関する文献検討を進め、その内容の一部を学会発表を行った。小児がん経験者を対象とした面接調査に関して、所属機関研究倫理委員会に研究計画を提出し審査をうけ承認をうけた。その後、研究協力機関に協力依頼した。病名告知等があるため、対象者を小児がん経験者の保護者に広げ、保護者が懸念する小児がん経験者の生活習慣や健康管理に関する面接調査を進めていくため、所属機関倫理委員会に提出し承認をうけた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象者を小児がん経験者から小児がん経験者の保護者へ拡大し、研究協力機関の研究倫理委員会の承認を得る手続き等のため、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は小児がん経験者を長期フォローアップしている研究協力機関での研究倫理委員会審査を受け、承認後調査を実施する予定である。 進行状況によっては面接調査期間を延長する。
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Causes of Carryover |
調査進行状況が遅れていたので、面接調査後インタビューおこしなど人件費がかからなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は面接調査後のインタビューおこしなど人件費にあてる
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