2015 Fiscal Year Research-status Report
学童期以降小児がん経験者のための外来における健康教育プログラムの開発
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26861936
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
土路生 明美 (東明美) 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (00347626)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 小児がん経験者 / 若年成人 / 健康管理 / 健康行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,長期フォローアップ外来において,成人に達した小児がん経験者を対象に行われている健康教育の現状を明らかにし,小児がん経験者や家族のニーズに沿った健康教育プログラムを開発することを目的とする。27年度は、小児がん経験者の健康教育上のニーズの示唆を得るために、小児がん治療後5年以上経過し、成人期に達した小児がん経験者の家族を対象に面接調査を行った。対象を小児がん経験者本人とせず家族としたのは成人に至った経験者が自身の病気・治療体験、治療の意思決定等について把握していない場合を懸念したためであった。調査内容は基本属性、家族との同居、現在の就労状況、治療内容、晩期合併症の有無・現在健康に気をつけていること等であった。 結果:小児がん経験者の50代の母親3名にに協力を得た。小児がん経験者の年代・性別は20代の男性であった。小児がん発症は小学校低学年、高学年、高校生とさまざまであり、治療について化学療法のみが1名、化学療法と再発予防の頭蓋内照射をうけたのが1名であり、骨髄移植を経験したのが1名であった。学童期に治療を経験した方は学習は支障なく成長され、就職して働かれ、親元を離れて生活していた。高校卒業前に発症された方は治療後の就労(正規雇用でない、社会保障)に関する問題に直面されていた。移植経験者は現在も服薬し、定期的な病院受診をしていた。そのほかの経験者は定期的な健康診断を受けていた。食習慣は全員が野菜をとるように心掛け、運動は適度に行っていた。飲酒習慣があるのは3名全員で、喫煙習慣があるのは1名であった。 考察:先行研究(遠藤ら,2010、小川,2015)同様に、飲酒・喫煙以外は不健康な見受けられなかったが、飲酒習慣が全員にあった。日本人はアルコールに関する遺伝素因を持っている。治療要因との関連考慮し、小児がん経験者に必要な健康教育内容を把握する調査を次年度行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者家族会より面接対象者をリクルートしたため対象者が集まらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
面接調査結果を学会発表や論文にて公表する。 さらなる研究調査(小児がん経験者の健康行動-飲酒・喫煙に焦点をあてた-)を研究倫理委員会の協力を得て開始する予定である
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Causes of Carryover |
面接対象者が少なかったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
インタビューおこし、データ入力等 人件費、調査費、旅費などに充てていく
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