2014 Fiscal Year Research-status Report
早期新生児期における胎脂の過酸化脂質の経時的変化と皮膚バリア機能に与える影響
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26861937
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
樋口 幸(石川幸) 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (10567209)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 新生児 / 皮膚バリア機能 / 胎脂 / 保清 / ドライテクニック |
Outline of Annual Research Achievements |
新生児の皮膚は、胎外生活への適応や外界の様々な刺激からの防御等の役割を果たしており、成長・発達やアレルギーの予防などの側面からもバリア機能が正常に機能するように予防的スキンケアの重要性が示唆されている。しかし、新生児期の皮膚保清ケアが皮膚に与える影響について科学的根拠を明らかにした研究は少なく、皮膚保清ケアの方法や沐浴の開始時期は施設によりさまざまである。近年、胎脂の役割が見直され、ドライテクニックの導入も進みつつあるが、温存した胎脂が新生児の皮膚にどのような影響を与えるのかについては解明されていない。 本研究は、正常新生児胎脂の脂質過酸化に焦点をあて、胎脂の脂質の過酸化脂質の経時的変化と、過酸化脂質生成が皮膚バリア機能と皮膚組織に与える影響を目的としている。 平成26年12月に都内の調査施設の倫理委員会、さらに2月に大分県立看護科学大学研究倫理・安全委員会の承認を得た。調査は、出生後の新生児の保清方法が異なる3施設で実施するが、平成26年度は東京の1施設において実施した。保護者から同意の得られた新生児43名に対して、胎脂の脂質過酸化の測定と新生児の皮膚バリア機能の評価ならびに、皮膚組織への影響を出生後より経時的に測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、平成26年度は東京の1施設での調査を実施し、4月末に検体とデータの収集を終了している。今後分析を実施していくため、概ね順調と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、大分2施設についても調査を実施していく。既に施設からは承諾を得ているため、気候や環境条件を検討し、調査実施時期を決定していく。
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Causes of Carryover |
今年度は使用機器の価格上昇のため、前倒し請求を行って購入を行った。そのため、分析を次年度と合わせて行うことで試薬のロスを削減するために、今年度の消耗品の購入を控えた為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
大分2施設のサンプル採取が終了後に、前年度の分析も併せて行うため、試薬の購入に使用する予定である。
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