2016 Fiscal Year Annual Research Report
Sibling support for siblings of children who live at home, have severe disabilities, and need medical care
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26861938
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
古屋 悦世 北里大学, 看護学部, 助教 (00458754)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | きょうだい支援 / 在宅重症児 / 医療的ケア / 母親 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療的ケアを要する在宅重症児(以下、重症児)ときょうだいを養育している母親がもつ、きょうだい支援のニーズについて明らかにすることを目的としている。本年度は、重症児ときょうだいを養育している母親を対象にきょうだい支援に関する質問紙調査をおこない、その分析をおこなった。質問項目は、平成26年度に実施したグループインタビュー調査から得られた結果より質問項目を抽出し、「きょうだいの子育てについて」9項目、「きょうだいへのサポートについて」7項目、「医療的ケアを要する重症児も社会サービスについて」4項目の全20項目とした。 質問紙を13施設に190部送付し、85部の回答があった(回収率:44.7%)。対象者の年代は40代が71名と最多であった。重症児の平均年齢は9.1歳で学童期が最多であった。きょうだいの平均年齢は8.9歳であり、学童期が最多であった。母親のニーズが“とてもそう思う”と“そう思う”を合わせて90%以上と高かった項目は、1)病院内できょうだいが遊べ、安心して預けられる場、2)きょうだい会などきょうだい自身が直接受けられる社会サービス、3)親同士がきょうだいについても語り合える機会であった。家族会には、20.2%の方が所属している一方で、既存のきょうだい会を利用している割合は1.2%と大変低い状況であった。 これらの結果より、重症児ときょうだいを養育している母親がもつ、きょうだい支援のニーズには、①病院内でのきょうだいの居場所作り、②きょうだいの会などのきょうだいへの直接的な支援、③母親がきょうだいについて語り合える場 が求められていることが明らかになった。 今後は、以上の結果をもとに、北米を中心におこなわれているきょうだい支援を参考に、日本におけるきょうだいへの支援プログラムを構築し、実践していく。
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