2015 Fiscal Year Research-status Report
小児看護領域における継続教育研修プログラムの作成に関する研究
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26861941
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
山田 咲樹子 東京女子医科大学, 看護学部, 看護師 (20723191)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 継続教育 / 研修 / 小児看護 / 臨床 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児看護領域の継続教育に関する、看護師の年代別のニーズと現状の研修への満足度を明らかにすることを目的に質問紙調査を行った。小児病棟を有する大規模医療施設の中で、小児看護に携わる看護師を対象とし、基本情報・これまで受講した小児看護研修内容と受講時の経験年数、今後受講を希望する研修の内容に関して調査した。その結果、大学病院・総合病院(以下、大病院)からは221名(回収率41.8%)、小児病院からは29名(回収率60.4%)から回答を得た。回答者のうち、成人看護の経験があり、配転により現在小児科病棟・小児病院で勤務している看護師は学習ニーズが異なると判断し、今回の分析では除外したため、有効回答数は大病院104名(有効回答率47.0%)、小児病院24名(有効回答率82.7%)であった。 1.小児看護領域で働く看護師が実際に参加している研修内容について 大病院では所属部署における勉強会で学習している者が多い一方、小児病院では院内研修で学習している者が多かった。これは、小児病院での対象が全て小児であるのに対し、大病院の多くは成人患者を対象としており、小児系部署に配属される看護師の割合が少なく、小児を対象とした院内研修が少ないためであることが推測された。 2.小児看護領域で働く看護師の学習ニーズと満足度について 大病院のニーズでは、1~4年目と5~8年目の看護師は【疾患に関すること】が最も多く、9年目以上の看護師では【虐待】や【在宅看護】のほかに、倫理や退院支援、社会保障など多岐にわたる意見が多かった。満足度は「部署での勉強会を合わせると満足」と答えた人が最も多かった。 以上のことから、今後は、院内研修、部署での勉強会それぞれの学習項目や経験年数に合わせた内容を選定するし、、臨床でのニーズと学術的根拠に基づいた実行可能な継続教育研修プログラムの第一案を作成することが課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、次年度の研修プログラム作成に向けた基礎的調査研究であり、期間内に調査の実施と分析を終えることができた。しかし、回答者のうち成人看護の経験があり、配転により現在小児科病棟・小児病院で勤務している看護師からの回答も多くあったことから、有用なデータとして、分析が可能な状況である。今年度は予定通りの分析のみとしたが、次年度に向けてさらなる分析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究では、看護師として成人看護の経験があり、配転により現在小児科病棟・小児病院で勤務している看護師は学習ニーズが異なると判断したため、分析対象から除外した。しかし、配転者への教育内容の検討も含め、継続研修プログラムを作成することで、更に充実した実践可能なプログラムが作成できると考え、分析をすすめる予定である。その後、最終的に継続教育研修プログラムの第一案を作成する。
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Causes of Carryover |
研究成果を予想以上に得られたことから、次年度に発表する機会を増やす予定であること、予定通りの学会発表も次年度となることから、予算を繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は最終年度であることから、オブザーバーとしての研究協力者を多く依頼する予定である。 そのため、研究協力者が使用する物品や会議費に今年度分の繰り越し金を補てんする予定である。
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