2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an Educational Program for Nursing Staff to Improve Their Resilience in Elderly Advocacy
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26861949
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
永田 美奈加 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10461716)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / 権利擁護 / 看護職 / レジリエンス / 高齢者虐待 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者ケアに従事する看護職のレジリエンスについて、全国の介護サービス事業所2,000施設の看護職を対象に質問紙調査を実施した。施設内訳は、介護保険施設、ショートステイ、小規模多機能型居宅介護、グループホームとした。 レジリエンスの測定には、精神的回復力尺度(21項目,Range:21-105;小塩他,2002)を用いた。他の調査項目は、職場環境、研修受講と自己研鑽の状況、職務満足、仕事継続意思、虐待に該当する行為および不適切な行為をしそうになった経験、健康状態、仕事以外の悩みとした。665(回収率32.8%)の回答が得られ、そのうち精神的回復力尺度の回答に不備のない639(32.0%)を分析対象とした。 対象者の精神的回復力尺度得点は平均75.2(SD=10.3)であり、年齢が高い者、看護職経験20年以上、管理職で高かった。職務に関する要望を伝える機会あり、職務への満足感あり、仕事継続意思ありと回答した者、就職時に倫理の研修を受けた、職場における倫理の勉強会あり、職場外研修への自発的参加あり、自己研鑽ありと回答した者、心身の健康状態がよい、仕事以外の悩みなしと回答した者において得点が高かった。また、虐待に該当する行為の経験あり、不適切な行為をしそうになった経験ありと認識している者、職場で虐待防止対策なしと回答した者において、下位尺度「感情調整」の得点が低かった。 以上の結果から、職務満足感や仕事継続意思、健康状態がレジリエンスを高めることに関与する可能性があると推察された。また教育体制や看護職自身の学習への取り組み状況との関係も示されたことから、職場内外における学習の充実を図る必要があるといえる。一方、レジリエンスと高齢者虐待や不適切な行為との関与も予測され、虐待防止へ向けた示唆が得られた。
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Research Products
(2 results)