2016 Fiscal Year Annual Research Report
Time-depend changes in caregiving appraisal the care of home-based elderly persons with dementia
Project/Area Number |
26861953
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
梶原 弘平 広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 助教 (10437626)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 家族介護者 / 認知症高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、在宅介護における介護の肯定的認識を含めた家族介護者の介護認識に着目した支援の開発につなげていくために、研究協力施設と連携し、認知症高齢者の家族介護者の介護の肯定的認識を含めた介護認識を縦断的に調査し、介護認識の経時的な変化を検討した。 認知症高齢者の家族介護者41名を対象として、調査項目として家族介護者の概要、介護の肯定的認識、介護負担感、介護継続意思、認知症高齢者の概要、認知障害度、Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia (BPSD)をベースライン、6ヵ月後、12ヵ月後の3時点での調査を行なった。対象者の介護認識では、介護負担感と肯定的認識では3時点での統計的な有意差は認められなかった。認知障害度、家族介護者の介護継続意思では統計的な有意差が認められた。介護者の介護負担感、肯定的認識、介護継続意思は、各測定時期において、有意な相関が認められた。 家族介護者の介護負担感は、経時的に低下しないこと及び肯定的認識においては変化が認められないことが確認された。また、介護負担感と肯定的認識は、介護者の介護継続意思との関連が確認された。この結果により、在宅介護の継続のためには介護負担感を低下させ、肯定的認識を向上させる介護認識に着目した支援の必要性が示唆された。本研究によって、介護の肯定的認識の介護者の在宅介護に及ぼす関係を経時的な観点から明らかになり、認知症高齢者の家族介護者の支援のための包括的な理解やアセスメントの一助になると考える。この結果を活用した介護認識への支援により在宅介護の継続、介護負担感の軽減の支援につながる可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)