2016 Fiscal Year Annual Research Report
the effect of role in the daily living for prevention of dementia
Project/Area Number |
26861966
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山上 徹也 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (60505816)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 役割 / 手伝い / 通所リハ / 生活機能 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者や認知症者の生活機能やQOLの維持・向上にとって生活の中で役割を果たす重要性が指摘されている。そこで要支援から要介護2で、状態が安定しており1年以上通所リハを利用している者92名 (84.2±7.6歳、男性23名、女性69名、月平均利用回数8.0±3.8日)を対象に通所リハにおける手伝いの実施状況を調査した。調査する手伝いの内容は、①配膳、②苑内作業、③掃除、④洗濯、⑤料理とした。お手伝いの実施状況は、介護記録から得られた手伝いの実施件数を利用日数で割り、お手伝い実施率を算出した。 その結果、定期的に手伝いを実施している者 (手伝い実施率48%以上)は22名 (23.9%)、非実施者70名 (76.1%)であった。対象者全体の平均手伝い実施率は33.0%であり、内容では苑内作業 (20.7%)や配膳 (8.3%)の実施率が高かった。手伝いの実施状況と対象者の基本情報の関係では、年齢、要介護度、通所リハの利用頻度とは関係を認めなかった。一方性差を認め、男性より、女性の方が有意に手伝い実施率が高かった。しかし掃除、配膳に関しては実施率に性差を認めなった。また普段の手伝い実施率と内容の関係では、配膳に関わることで普段の手伝いの実施率が高まる可能性が示された。一方、掃除は普段の手伝い実施率と有意な関係を認めなかった。 以上より男性、普段手伝いを実施していない者には、掃除、苑内作業、料理などから徐々に手伝いを促し、有る程度定着した後に配膳の手伝いを促すことで、対象者の定期的な役割の獲得 (日課)となる可能性が示された。 今後は1年間、定期的に手伝いを行った効果を縦断的に分析する予定である。
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