2019 Fiscal Year Research-status Report
限界集落で暮らし続ける独居高齢者を支える要因の検討
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26861989
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
村上 佳栄子 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (30584867)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 限界集落 / 高齢者 / コミュニティ / ソーシャルキャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の総人口は、平成17年より減少に転じ、自然増加率は前年度を下回り、人口減少社会に突入した。また、高齢化率(65歳以上人口の総人口に占める割合)は、平成22年に22.7%に達し、超高齢化の基準値を超えた。平均寿命が延伸していくなかで高齢化率は、27.7%(平成29年)と年々上昇し、超少子高齢社会を迎えようとしている。このような社会背景のなかで人口・戸数の減少と急速な過疎化や高齢化3)により、様々な社会問題が生じている。高齢者の生活背景には、核家族化、未婚率の上昇あるいは晩婚化するなかで介護担い手不足や孤独死、孤立化などの様々な問題が指摘されており、保健・医療・福祉の総合的な支援や検討が必要とされている。基礎研究では、独居高齢者を対象に限界集落で生活を継続するための要因についての検討を実施した。その結果、対象者が健康の保持増進を目的とした保健行動に取り組んでおり、コミュニティを通して自らソーシャル・キャピタルを形成していたことが明らかとなった。研究課題遂行のために既に前報で明らかになった成果を更に深め、検討していくことが求められている。本研究を通して限界集落のソーシャル・キャピタルの特徴について探求し、限界集落における独居高齢者の暮らし続けるためのあり方に応じた支援の方向性を明確にすることを目的とした。 現在、研究計画書を作成し倫理審査委員会にて審議中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
社会情勢等において手続き及び関係機関等の調整が一時停滞している。当初の予定より変更する必要性が生じたため、研究課題の進歩状況はやや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、研究計画書が倫理審査委員会にて承認され、フィル―ドの調整が整い次第、データ収集に取り組んでいく予定である。
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Causes of Carryover |
(理由) 令和元年度に、データ収集の調査を実施する予定だったが、調査方法の調整および質問紙項目の検討が必要であったため、次年度使用額が生じた。 (使用計画) 基礎データを補完するための調査を行う際の旅費、研究参加者への謝礼及び物品費の購入等に使用する。また学会発表、研究会及び学会参加等における旅費、諸費が主な経費に充てることとしたい。
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