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2014 Fiscal Year Research-status Report

個体中単一細胞内動態計測を目指した内視鏡蛍光相関分光計の開発

Research Project

Project/Area Number 26870007
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

山本 条太郎  北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 特任助教 (20585088)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords蛍光相関分光法 / 内視鏡 / 蛍光計測
Outline of Annual Research Achievements

本研究は内視鏡に導入可能な蛍光相関分光(FCS)計測装置の開発を行うものである。これが実現することで、これまで不可能であった動植物個体内における生体分子動態のin situ計測が実現できる。これにより、実際の動植物個体の薬物に対する応答などを、生体分子レベルで生きたまま観測することが可能になると期待でき、生物学や医学に大きく貢献できると考えられる。本課題では、この実現に向けて、レンズドファイバを用いたFCS装置を構築し、その動作が可能であることを実証し、最終的には培養細胞内での計測を目指している。
本年度での計画では、(1)実際に装置を構築すること、そして(2)本装置を用いて蛍光色素溶液の計測を行うこと、(3)最適なレンズドファイバを選定することを目標とした。
(1)装置の構築は当初の設計通りに実現できた。(2)蛍光色素溶液の計測では、試料を水で数段階に希釈した蛍光ペンインクとし、有効なデータ(自己相関関数)が得られたことから、分子の動態計測が可能であることを実証できた。また、希釈の違いによって自己相関関数の振幅が理論通りに変化したことから濃度についても計測可能であることが確認できた。ただし、レンズドファイバによる集光時の収差が大きく、測定体積が大きいという問題があり、よりよいレンズドファイバを探す必要がある。(3)最適なレンズドファイバの選定では、ボールレンズが融着された光ファイバ2種類とテーパードコーンタイプのレンズドファイバを使用して計測を行い、テーパードコーンタイプのレンズドファイバを用いることで、本システムが実現できることが分かった。但し、前述の通り、よりよいレンズドファイバを使うことで、よりよい計測システムにできると考えられる。
本成果は2014年12月に開催されたバイオオプティクス研究会において招待講演で報告した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度での計画では、(1)実際に装置を構築すること、そして(2)本装置を用いて蛍光色素溶液の計測を行うこと、(3)最適なレンズドファイバを選定することを目標とした。
(1)装置の構築は当初の設計通りに実現できた。(2)蛍光色素溶液の計測では、試料を水で数段階に希釈した蛍光ペンとし、有効なデータ(自己相関関数)が得られたことから、拡散の速さ計測が可能であることを実証できた。また、希釈の違いによって自己相関関数の振幅が理論通りに変化したことから濃度についても計測可能であることが確認できた。③最適なレンズドファイバの選定では、ボールレンズが融着された光ファイバ2種類とテーパードコーンタイプのレンズドファイバを使用して計測を行い、テーパードコーンタイプのレンズドファイバを用いることで、本システムが実現できることが分かった。但し、前述の通り、よりよいレンズドファイバを使うことで、よりよい計測システムにできると考えられる。
上記の通り、当該年度で計画していた目標は全て達成できたといえる。

Strategy for Future Research Activity

来年度の研究計画通り、今後は以下について研究を行う。
(1)培養細胞に発現させた蛍光タンパク質の計測:本研究で開発した内視鏡FCS装置を用いて生細胞内FCS計測が可能であることを実証するため、緑色蛍光タンパク質(GFP)やその多量体を発現させたHeLa細胞内における計測を実証する。もしもGFPの輝度が不足していた場合は、マイクロインジェクションによって量子ドットを細胞内に導入し、計測する。
(2)FCS計測に対するレンズドファイバ照明の球面収差の影響の検証と対策:レンズドファイバによる励起光の集光時に生じる球面収差の問題が無視できない場合は、その影響についても検証し、対策を講じる。

Causes of Carryover

次年度(平成27年度)にもレンズドファイバの購入・選定を行い、さらなる装置の性能向上を行うため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

レンズドファイバや細胞培養試薬などの消耗品の購入と、成果発表のための旅費に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 生体内蛍光相関分光計測の実現に向けて2014

    • Author(s)
      山本条太郎, 北村直樹、金城政孝
    • Organizer
      第11回バイオオプティクス研究会
    • Place of Presentation
      大阪大学(大阪府・豊中市)
    • Year and Date
      2014-12-05 – 2014-12-06
    • Invited

URL: 

Published: 2016-06-01  

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