2014 Fiscal Year Research-status Report
データ工学の手法による聴覚障害者のための情報獲得支援に関する研究
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26870090
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| Research Institution | Tsukuba University of Technology |
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Principal Investigator |
張 建偉 筑波技術大学, 産業技術学部, 助教 (20635924)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 情報工学 / 情報システム / 聴覚障害者 / 情報保障 / 情報推薦 / クラウドソーシング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は，クラウドソーシングを用いた情報保障技術の開発に関して，情報保障の事例を取り上げ，クラウドソーシングに基づく聴覚障害者による文字情報保障の仕組みを検討し，予備実験を通して実現可能性を示した．具体的には，聴覚障害者が手話で情報を発信し，聞き手に手話がわかる聴覚障害者，手話がわからない聴覚障害者，手話がわからない健聴者が混在する場合に着目し，複数の聴覚障害者によって手話を文字に変換する文字通訳の実現において，タスクの分割法，タスクの割当法，ワーカーの役割分担法を検討した．聴覚障害者学生6人での予備実験により，手話の文の区切りマーカーを指定することでタスクを分割できることと，数人が順番に手話を通訳し文字入力を行うことで文字通訳のタスクを完了できることが示唆された．
また，聴覚障害者に特化した情報推薦技術の開発に関して，ユーザの購買欲求フェーズに対応するWeb広告を推薦する手法を検討した．具体的には，ユーザのWeb閲覧履歴を分析し，対象となる商品について，「認知」「興味」「検討」「購入」のどの段階にユーザが位置するかを分類することで，段階に応じた適切なWeb広告の推薦を行うことを目指した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
クラウドソーシングを用いた情報保障技術の開発に関して，手法の検討と予備実験を実施し，一定数以上のワーカーの連携作業でクラウドーソーシングによる手話の文字通訳の実現可能性は十分あると検証できた．聴覚障害者に特化した情報推薦技術の開発に関して，ユーザの購買欲求フェーズを「認知」「興味」「検討」「購入」に分類し，聴覚障害者に特化した情報推薦技術開発の基礎を築いた．二つのサブテーマとも予定通りに進めており，おおむね順調に進展している．
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は，クラウドソーシングを用いた情報保障技術の開発に関して，クラウドソーシングの仕組みをより具体化し，Crowd4Uプラットフォームを用いてより本格的な実験を行う予定である．聴覚障害者に特化した情報推薦技術の開発に関して，ユーザの購買欲求フェーズに対応するWebページの収集，各フェーズの判定性能の評価，適切なWeb広告の選定手法及び，聴覚障害者のための情報推薦に有効な特徴量の抽出法を検討する予定である．
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| Causes of Carryover |
平成26年度は，小規模な予備実験で提案手法の実現可能性を検証したため，予定より謝金と物品費の使用を少なくできた．また，研究調査は海外出張先の関係（日本と距離が相対的に短いことと参加費が低めであること）で，旅費とその他（会議参加費）の支出も予定より少なくできた．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度物品費残額： 平成27年度物品費に補填し，情報保障用機器を購入する予定である．平成26年度旅費残額： 平成27年度旅費に補填し，国際会議発表の出張に利用する予定である．平成26年度謝金残額： 平成27年度謝金に補填し，より大規模な実験の実験協力者の謝金支払いに利用する予定である．平成26年度その他残額： 平成27年度その他に補填し，国際会議発表の参加費に利用する予定である．
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