2015 Fiscal Year Annual Research Report
振るとゲル化する流体の発生機構と歩道路面への適用に関する研究
Project/Area Number |
26870098
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
廣瀬 裕二 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60400991)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 可逆ゲル / 反発係数 / 衝撃吸収 / 粘度上昇 / 歩道路面 |
Outline of Annual Research Achievements |
シリカナノ粒子と高分子水溶液からなる、振るとゲル化する流体(可逆ゲル)について路面を長期にわたって静置、また振動を与えることでその長期耐久性を調べた。塩を加えたものでは加えないものより低下し、また揺動を与えたものの方がより低下した。一方これまでは粒径11 nmのシリカのみを試料として用いていたが、25および45 nmのサイズのものを混ぜることにより、塩と同様に容易にゲル化が発生する様子が確認できた。これらの大きな粒子のみでは可逆ゲルにはならないことから、粒径に分布を持たせることが有効であることが分かった。塩を使って粒子の反発相互作用を弱める方法と異なり、長期耐久性の向上が期待される。 この後実際に歩道路面に可逆ゲルを適用した際の有効性を調べるため、土の下に可逆ゲル試料を加えた密閉したポリ袋を敷き、上からウッドチップ舗装を施工し静止摩擦係数および反発係数(GB係数)を測定した。この際500 g程度の試料を入れた大きな容器では、手で振った時のゲル化は発生しにくかったことから低いせん断速度でゲル化する試料を用いた。また容易にゲル化するためあらかじめ手で揉んである程度ゲル化した状態で舗装を施工し測定を行い、その後1日置いてゾルに戻った状態でも同様の測定を行った。その結果静止摩擦係数はゲル状態とゾル状態ではあまり変わらず、滑りやすさに影響を与えないことが分かった。また1 mの高さからゴルフボールを落とし、跳ね上がった高さをハイスピードカメラで調べることで反発係数(GB係数)を調べた。ゲル状態ではゴルフボールはわずかに跳ね上がったのに対し、ゾル状態ではほとんど上がらず強い衝撃吸収効果が見られた。以上のことから、可逆ゲルのゾル=ゲル変化によって路面の反発力の変化が確認された。
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Research Products
(9 results)