2016 Fiscal Year Annual Research Report
Pharmacogenomics study for prediction of treatment effects and side effects in pancreatic cancer
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26870099
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 泰憲 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90536723)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 切除不能進行膵癌 / ゲノム網羅的解析 / ファーマコゲノミクス / 有害事象 / imputation |
Outline of Annual Research Achievements |
切除不能進行膵がんの第Ⅲ相ランダム化比較試験(GEST)が実施され,Illumina BeadChipアレイを用いたゲノム網羅的関連解析を行った.副次評価項目である有害事象と73万SNPsとの関連をExactロジスティック回帰分析で解析を行った.スクリーニングの有意水準を1.0×10-6とした. その結果,非血液毒性は有意な項目はなかったが,血液毒性は,ALT上昇と関連するrs4074123(p = 7.1×10-7),AST上昇と関連するrs711441(p = 4.2×10-7),ヘモグロビン減少と関連するrs4661553(p = 6.4×10-7), 好中球減少と関連するrs11629344(p = 9.2×10-7),4つの候補SNPsを同定した。これらのSNPsは全生存期間や無増悪生存期間とは直接関連しないことから,有効性と安全性を同時に考慮した予測モデルを構築することは困難であった. そこで,方針を変更し,膵臓がんの予後や有害事象と関連があると報告されたSNPsを本データから同様の結果が確認できるか検討をおこなった.しかし,既報のSNPsはIllumina BeadChipアレイに搭載されていないものが多く,imputation法を適用し,それらの遺伝子型の推定を行った.シミュレーションにより,fastPHASE法(fP法)、IMPUTE2法、Minimac3法の3つの手法の比較を行い,一致率が一番高い推定法を最良な推定法と評価した.その結果,fP法が遺伝子型の一致率が90%以上と最も高かった.白人集団で同定されたSNP(rs11644322; G/A)に対して,fP法を本データに適用し推定したところ,日本人ではすべてGアレルのホモ接合と推定された.そのため,白人とは異なる結果が得られ,予後や有害事象との関連は示唆されなかった.
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Research Products
(6 results)