2014 Fiscal Year Annual Research Report
予後不良骨髄異形成症候群におけるNR4A3のエピジェネティック制御異常の解明
Project/Area Number |
26870103
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
武藤 朋也 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (90723560)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | NR4A3 / エピジェネティクス / DNAメチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌抑制遺伝子NR4A3は急性骨髄性白血病においてその発現が低下していると報告されているが、その発現低下のメカニズムは現在のところ解明されていない。エピジェネティック制御異常による癌抑制遺伝子の発現抑制はよく知られており、本研究で着目したNR4A3もエピジェネティック制御異常であるDNA高メチル化が発現抑制の原因になっていると仮説をたて研究を行った。まず、複数の白血病細胞株のNR4A3の発現を確認したところ、予想通り全ての細胞株で健常CD34陽性骨髄単核細胞と比べ、NR4A3の発現が低下していた。次に、NR4A3のプロモーター領域のDNAメチル化状態をDNAバイサルファイトシーケンシング法を用いて評価したところ、予想に反しコントロールと比べて有意なDNAメチル化の異常は確認されなかった。次に、転写開始地点より下流のCpGサイトのDNAメチル化状態を評価したところ、転写開始地点より約5kb下流のCpGサイトでコントロールに比べ高メチル化している部位を同定した。このDNA高メチル化がNR4A3発現低下に関与しているかどうかを評価するために、DNAメチル化阻害剤であるdecitabineを投与した。decitabineの投与により全ての細胞株で細胞増殖抑制効果を認めるとともに、NR4A3の発現抑制解除が認められた。さらに、decitabine投与後の細胞でDNAバイサルファイトシーケンシングを行ったところ、HL60、K562ではDNAの脱メチル化が生じており、NR4A3発現低下におけるDNA高メチル化の関与が示唆された。一方で、TF-1、KASUMI、U937などではdecitabine投与後のDNA脱メチル化は認められなかった。したがって、細胞遺伝学的異常によってNR4A3発現低下のメカニズムは異なっていると推察された。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] Reduced expression of tumor suppressor NR4A3 through aberrant epigenomic modifications in AML2014
Author(s)
Ryoh Shimizu, Tomoya Muto, Chika Kawajiri, Emi Togasaki, Atsuko Yamazaki, Yasumasa Sugita, Shio Sakai, Yusuke Takeda, Naoya Mimura, Masahiro Takeuchi, Chikako Ohwada, Emiko Sakaida, Tohru Iseki, Koutaro Yokote, Atsushi Iwama, Chiaki Nakaseko
Organizer
第76回日本血液学会学術集会
Place of Presentation
大阪府 大阪国際会議場
Year and Date
2014-10-31 – 2014-10-31