2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of oxygen nanobubbles water on avulsed and replanted teeth for conservative therapy
Project/Area Number |
26870173
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大石 敦之 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (50645166)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ウルトラファインバブル / ナノバブル / マイクロバブル / 歯の外傷 / 歯小嚢 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノバブル水とは直径200nm以下の微細気泡(ナノバブル)を含んだ水のことである。ナノバブルは水の溶解度を超える含有量で存在し、通常の気泡のように水中を上昇して水面で消失せず、長期間水中に留まり、水に物理化学的に特殊な性質を持たらすことが知られている。ナノバブル水の生物への影響としては、空気や酸素のナノバブル水は生物の成長促進作用や生存率の向上、オゾンのナノバブル水による殺菌作用が報告されている。また、2017年にISO認証により、直径1μm以下の気泡をウルトラファインバブルと定義されたため、ナノバブルはウルトラファインバブルと改称されるようになったが、本課題の一連の報告はナノバブルと表記して発表を行った。 本課題では、ナノバブル水の生物への作用のうち、酸素や空気のナノバブル水から報告されていた成長促進や生存率の向上作用を、外傷を受けた歯の治癒を促す治療に応用することを目的に調査を始めたが、当時の先行研究では、主に魚や農作物の一個体単位の成長に伴う体重増加や生存率による調査が多く、その作用メカニズムは解明されていなかった。よって、外傷歯の治療にナノバブル水を応用する前段階としてナノバブル水が生体組織に与える作用の検証を優先させる必要があると考え、埋伏過剰歯抜歯の際に摘出された歯小嚢の細胞を培養し、酸素やオゾンのナノバブル水で作製した液体培地におけるナノバブルの細胞への影響を調査し、国際学会にて発表を行った(2016年5月 アジア小児歯科学会)。この発表の時点では、酸素やオゾンのナノバブルを含有した培地による培養細胞への細胞増殖への影響は認められなかった。しかし、以後のナノバブル水の改良や実験系の改善により、ヒト歯小嚢由来細胞の培養系において空気や酸素のナノバブルによる増殖抑制効果を認めたため、論文投稿を行った。2018年5月現在査読中である。
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Research Products
(1 results)