2016 Fiscal Year Annual Research Report
Current status of Mien people working in urban areas: Case study of a hillside village in northern Thailand
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26870205
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
増野 高司 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 客員研究員 (40569159)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミエン / ヤオ族 / 山地民 / 出稼ぎ / 豆乳 / 高齢者 / 東北タイ / 生業 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年12月から2017年1月にかけて、タイでの補足調査を実施した。 タイ北部パヤオ県の山地民が暮らす山村への訪問調査では、村で暮らしている世帯を対象に、出稼ぎの状況、および農業を中心とした生業活動について聞き取り調査、および現地踏査を実施した。農業についてみると、自給用の陸稲、販売用のトウモロコシ、ゴム樹脂の採集などが継続されていた。村民のなかに、赤米の陸稲を販売することを目的として、大面積に栽培する者が確認出来た。赤米がタイ国内において健康食品のひとつとして需要が高まっているためのようである。 今回の訪問では、新たに2世帯が、村を離れて東北タイにおいて、豆乳販売業に従事するようになったことが明らかになった。豆乳販売業が出稼ぎ先での仕事として定着しつつあるといえる。2016年度においても、村内の働き盛りの者たちが出稼ぎに出て行く傾向が確認出来た。山村では、高齢者と、出稼ぎに出た者が村に残していった小さな子どが目立つようになっている。2016年においても山村の高齢化と働き盛りの者の人口減少が続いていると判断できる。 東北タイで豆乳販売を行う世帯への訪問調査では、豆乳販売業が成功し、トヨタの4ドアピックアップトラックを購入した世帯を確認することができた。このような成功者の存在が、村の働き盛りの者たちを出稼ぎへと駆り立てていると考えられる。 さらに、チュラーロンコーン大学図書館において研究成果のとりまとめに必要な文献の収集を行った。
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