2017 Fiscal Year Research-status Report
中国の戸籍制度が農村から都市へ移住した子供たちの人的資本形成に与える影響
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26870206
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
山内 慎子 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (50583374)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | migration / children / human capital / china |
Outline of Annual Research Achievements |
農村から都市へ移住する安価な労働力は中国の急速な経済成長を支えてきた。しかしその裏で、親と共に都市へ移住した子供は差別を受け、学力や健康の悪化が懸念されている。本研究では、中国の主要地域をカバーする独自のパネルデータ(Rural-Urban Migration in China (RUMiC))を使い、出稼ぎする親と共に都市へ移住した子供の人的資本(学力や健康状態)が、農村部にとどまる子供や都市部の子供と比べてどう異なるか、そしてその違いは経年変化するかを分析する。さらに、移住者のための各市の政策や民間の取り組みを評価分析し、有効な差別緩和策に関する政策的インプリケーションを導く。
平成29年度は研究代表者が育児休暇明けで研究に必要な時間が確保できなかったため、本研究は中断されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は平成28年度までの予定であったが、平成28年7月から平成29年3月まで研究代表者が産休・育休を取得したため平成28年7月~30年3月までの間中断されていた。このため進捗はやや遅れているが、平成30年度から元々の計画に沿って研究を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず平成28年度に収集し始めた中国の主要都市における農村出身者に対するサービスの情報をさらに収集し集約する。都市によって情報が整備されているところとそうでないところがあったため平成28年度に収集できた情報はまだ均一でなく、情報の少ない都市についてさらにリサーチを続ける必要がある。またそれらをコード化する必要もあるため、比較可能な側面をどう選ぶかについて共同研究者のXin Meng教授と連携して進めていく予定である。
この作業の後に農村出身の子供たちの健康状態や教育水準が都市部出身の子供たちと比べてどうであるか、またその違いが上記の都市部におけるサービスの違いによって説明されるかについて実証研究を進める。
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Causes of Carryover |
平成29年は研究代表者が育児休暇明けで研究に必要な時間が確保できなかったため本研究は中断され、このため次年度に使用額が生じた。
平成30年度にはまず平成28年度に収集し始めた中国の主要都市における農村出身者に対するサービスの情報をさらに収集し集約する。都市によって情報が整備されているところとそうでないところがあったため平成28年度に収集できた情報はまだ均一でなく、情報の少ない都市についてさらにリサーチを続ける必要がある。またそれらをコード化する必要もあるため、比較可能な側面をどう選ぶかについて共同研究者のXin Meng教授と連携して進めていく予定である。この作業の後に農村出身の子供たちの健康状態や教育水準が都市部出身の子供たちと比べてどうであるか、またその違いが上記の都市部におけるサービスの違いによって説明されるかについて実証研究を進める。
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