2017 Fiscal Year Annual Research Report
study on geometric structures arising from dynamical systems
Project/Area Number |
26870289
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
多羅間 大輔 立命館大学, 理工学部, 助教 (30722780)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Hamilton力学系 / 完全積分可能系 / 実半単純Lie群 / Cartan部分環 / べき零Lie群 / 自由剛体 / 平衡点 / 安定性解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
べき零Lie群上の左不変計量に関する測地流と付随するべき零多様体上の測地流の完全積分可能性に関してドイツの研究者と行っていた研究について共著論文を著し学術雑誌へ投稿している.Heisenberg群の拡張である擬H型べき零Lie群と(一部の)付随するべき零多様体上の擬Riemann計量に関する測地流の可積分性をKillingベクトル場と関係付けて示し,Butler(2003)によるHeisenberg-Reiter群に関する結果やKocsard,Ovando,Reggiani(2016)によるHeisenberg群に関する結果を拡張した. 次に,Mishchenko,Fomenkoにより1980年頃定式化された実半単純Lie群上の左不変計量に関する可積分測地流に付随する実半単純Lie環上のEuler方程式について,一般の随伴軌道上に現れる孤立平衡点の安定性を中国の研究者と数年に渡り研究してきた.可積分測地流を与える左不変計量やEuler方程式はCartan部分環に応じて決定されるが、任意のCartan部分環に対して安定性解析を行うことに,双Hamilton構造に対するBolsinov,Oshemkov,Izosimov(2009,2014)の方法を用いることで最近はじめて成功した.具体的な結果として,平衡点の安定性がCartan部分環に付随するルートが実・純虚・複素であるかによって,平衡点のWilliamson型が分類できることが示された.さらに,A型実単純Lie環であるsu(p,q)の場合についてより詳しい解析を実行しているところである.これらおよび,実対称行列全体のなす空間上の可積分なHamilton力学系であるBloch-Iserles系に関する平衡点の安定性解析の結果について3編の論文執筆を準備しており,今後学術雑誌へ投稿する予定である.
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Research Products
(9 results)