2014 Fiscal Year Research-status Report
カメルーン東南部狩猟採集社会における遅延報酬の許容と萌芽的な社会階層化
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26870297
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
大石 高典 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (30528724)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウェルビーイング / 土地紛争 / 遅延報酬型生計活動 / green militarism / 野生きのこ利用 / カメルーン / 自然保護 / ブータン |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である平成26年度は、短期の現地調査を行なったほか、前年度までに得られた資料の整理・分析と成果発表を行なった。2014年6月には、ブータンで開催された国際民族生物学会にてカメルーンの狩猟採集民バカ・ピグミーの野生きのこ利用について、ならびに焼畑農耕民バクウェレの漁撈採集活動について、参与者の健康やウェルビーイングにもたらす意義について研究発表を行なった。2014年12月には、カメルーン東南部熱帯雨林における国家による土地の囲い込みと多民族間の土地紛争について第4回『アフリカの紛争と共生国際フォーラム(ヤウンデ)』にて招待講演を行った。2015年2月には、カメルーン東南部で2000年代後半以降に行われた特別介入部隊による密漁取り締まり作戦が地域住民コミュニティに与えた影響について、南アフリカ共和国で開催されたIUCN(国際自然保護連合)主催の国際会議'Beyond Enforcemen: Communities, governance, incentives and sustainable usein combating wildlife crime'にて招待講演を行った。2015年3月には、2002年より長期継続調査を行なっているカメルーン東部州ドンゴ村を約1年半ぶりに訪問し、カカオ栽培など遅延報酬型の生計活動の最近の動向について調査を行なった。このほか、原著論文1篇(英文)、編著書分担執筆2件、報告書1篇、雑報1篇を出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度はごく短期間の現地調査だったため、遅延報酬の許容性(time patience)についての実験心理学的な予備実験を行なうことがかなわなかったが、関連文献調査を進めるとともに、前年度までにえられた資料に基づき、研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査を行なって研究計画に記した遅延報酬型生計活動と個人の生活史などの諸パラメータの関係について資料収集を進める。心理実験についても予備実験を行うとともに、現地のリサーチ・アシスタントの協力を得てデータ収集を開始したい。国内では文献研究に基づき理論研究を進めるとともに、これまでに得られた資料に基づき引き続き成果出版に向けた作業を継続する。
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Causes of Carryover |
海外出張期間が、研究計画時に予定したよりも大幅に短縮されたため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
野外調査での資料収集のための物品購入、資料整理等に充当する予定である。
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Research Products
(10 results)