2014 Fiscal Year Research-status Report
性分化疾患当事者のライフコース研究――医療の介入による逸脱増幅の経験とその影響
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26870312
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
入江 恵子 京都大学, アジア研究教育ユニット, 研究員 (10636690)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 性分化疾患 / 医療社会学 / 逸脱研究 / ジェンダー / 医療人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
一年目の課題として、まずはデータを分析するための視座を確立するために、性分化疾患当事者のライフコースを捉えるための逸脱増幅についての理論的構築を行った。これまでの聞き取り調査から導き出した、当事者の身体の綜合作用の概念図をさらに理論的に位置付け、意義の明確化を行った。特に、逸脱論と近接する理論からこの概念図の特質・意義を再考し、概念の精緻化を行った。具体的には、シンボリック相互作用論における議論、構築主義的アプローチ、身体論との比較を行い、理論構築に取り組んだ。 研究成果はPacific Sociological Associationにて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目的である理論的構築に関しては計画通り進んでいる。計画していた学会発表のうちのひとつの学会においては成果発表することができたものの、もうひとつの学会での発表は実現できていない。また、論文投稿に関しても、計画していた2本のうち1本は印刷中であるものの、もう一本に関しては再投稿のために書き直している状態にある。このため、計画通りとは言えないものの、おおむね順調に進展しているといえよう。
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Strategy for Future Research Activity |
理論面では初年度に引き続き、当事者の個人レベル(身体)で経験される「医療化」について理論的構築をはかる。実証編としては、自らが経験する身体的違和感という経験を基軸に据え、理解や不信感といった葛藤を認識しながら専門家支配された知と向き合うさまをあきらかにする。この目的のため、当事者グループの協力の下グループミーティングに参加し、聞き取り調査を行う。個別に聞き取り調査を行うのと同時に、当事者グループが開催するシンポジウム、講演会等に参加し、さらなるネットワークの構築を図る。
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Causes of Carryover |
当初計画していた海外学会における成果報告がかなわなかったため、次年度に再挑戦することとした。そのために当該次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
11月にアメリカ、ウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれる全米女性学会における成果報告のための経費(主に旅費)にあてる。
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Research Products
(5 results)