2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on changing of building and location of Commercial Museum: focusing on the role in the city management
Project/Area Number |
26870323
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
三宅 拓也 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (40721361)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 物産陳列所 / 賞品陳列所 / 商業博物館 / 輸出見本陳列所 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、前年度までに実施が叶わなかった欧州での調査を実施しするとともに国内事例についての調査を進め、これらを踏まえて研究機関全体で実施した調査のとりまとめをおこなった。 欧州での調査では、まずベルギーのブリュッセル商業博物館について王立図書館およびブリュッセル市公文書館で史料調査をおこない、これまで不明だった同館の全体立面図を含む建築の全容に加えて、戦後に行なわれた隣接建物を含む一体的な建替計画についての史料を発掘した。続いてドイツのシュツットガルト輸出見本陳列所についてシュツットガルト大学図書館、シュツットガルト市立図書館およびヴュルテンベルク州立図書館において史料調査をおこない、同所の立地や施設の容態が明らかとなった。同所は独立した施設をもっていたわけではなく、商業会館の一部におかれていた。これらの知見は日本の陳列所関係者が得ていた情報を踏まえて国内事例を検討するうえで、示唆を与えるものである。 研究機関全体を通じて、〈陳列所〉と立地に関してあげた区分にもとづき、領域内移転、都市内移転、都市外移転を経験した〈陳列所〉について都市整備との関係を検討し、〈陳列所〉の施設と設置主体および有力関係者との関係を踏まえて、それぞれの都市における〈陳列所〉の意義を明らかにした。とりわけ都市内で陳列施設を移転したり再興させたりした京都と茨城の事例については、それぞれ論考としてまとめることができた。
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