2014 Fiscal Year Research-status Report
口腔感覚の総合評価システムの開発および臨床応用に関する研究
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26870329
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉仲 正記 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 招へい教員 (40403034)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 味覚試験 / 温度感覚試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔感覚は咀嚼、会話、嚥下など機能を含有し、とりわけ食物を食べるという動作に関わる咀嚼、嚥下はヒトが生命を維持するために重要である。食事には食塊を認知し、咀嚼し、味わい、そして嚥下するといった一連の強調した動作が必要となる。様々な試験が提案されているが、感覚試験は長い時間を有することが多く、高齢者の場合、疲労の影響があることが考えられる。 今回、味覚試験、口腔立体認知能試験、温度感覚試験に着目して、実際の臨床現場(在宅、施設)において十分に測定ができ、また有病高齢者が対象のため安全かつ短時間で測定できる検査を考案・開発とした。 味覚試験は無味のソルセイブ(ADVANTEC)のろ紙用紙に四基本味(甘味;スクロース 塩味;塩化ナトリウム 酸味:クエン酸 苦苦味:塩酸キニーネ)を染みこませ乾燥させたものとし、予備実験において問題となる事象はなかった。測定方法としては四種、四段階の濃度の16種および、無味のもの2種の18種を一回の試験として、各味質の閾値、正答スコアを算出する。予備実験にて若年者を対象に測定時間の長さ、疲労度についてVASにて測定し、全ての被検者より低い値が得られた。義歯を想定した実験用口蓋床の装着の有無でまた、味覚低下した高齢者の場合、閾値測定のため、予備の濃度の試験片も作成する。 口腔立体認知能試験は当教室で行っていた立体認知能試験の方法に準じた。縦/横(長径/短径)比が異なる試験片(1:1、1:1.1、1:1.2、....1:2)とした。予備実験において弁別閾を測定するまでの試験時間が長いといった問題があった。温度感覚試験においては、恒温槽の小型化を試みたものの、各施設/在宅での準備に時間を要することやスペースを要することなどから断念した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
業者への発注のトラブルなどがあったため、実験開始に至るまでが遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の在宅・施設高齢者に対して検討を試みる。 課題として、認知症など除外基準を設けること、口腔ケアに入る前後などの測定条件基準を設けることなどを検討していく。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れのために人件費等の使用が遅滞している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
人件費、謝金として使用予定である。
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