2014 Fiscal Year Research-status Report
ドセタキセル溶出性ビーズによる肝動脈化学塞栓療法の基礎的研究
Project/Area Number |
26870357
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 卓也 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80514786)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 血管塞栓用ビーズ / ドセタキセル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はin vitroにおけるドセタキセルの血管塞栓用ビーズ(SAP microsphere)への吸着含浸および放出能の検証を行う予定であったが、液体クロマトグラフィー質量分析法などを用いた薬剤料測定法の確立や、基本的に脂溶性であるドセタキセルを水に溶かす方法の検証といった予備実験を主に行った。現在は予備実験の結果を解析し、本実験に最適な条件、測定法について検討中である。予備実験については申請書への記載は行っていなかったが、ドセタキセルの吸着・放出量が微小である可能性があり、予備実験を行うことで、より高精度で信頼のおけるデータを得ることができるものと考えている。 本年度は、申請時には1年次に施行する予定であったin vitroにおけるドセタキセルの血管塞栓用ビーズへの吸着含浸および放出能の検証を行う予定としている。申請時にはドセタキセルを溶解する分散媒を数種類作成し、血管塞栓用ビーズの膨張率や吸着含浸量、放出能を計測する予定であったが、予備実験の結果を基に分散媒の種類を限定することで資金の節約や実験期間の短縮を図っていく予定である。 また、2年次以降の実験として申請しているVX2担癌ウサギを用いた動物実験においては自施設の他実験で使用中であるため、比較的速やかに実験を開始できるものと考えており、対照群の実験についてはin vitroの実験と平行して施行することで、実験期間の短縮を図る予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要に記載したごとく、予備実験の必要性が生じたため、申請した本実験がまだ開始できていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記載したごとく、予備実験の結果を基に本実験の実験内容を一部省略することと、平行して動物実験も開始することで実験期間を短縮し、研究を推進していく。
|
Causes of Carryover |
前年度の支出は主に予備実験によるものであり、当初計画していた本実験にかかる費用よりは少なくなったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
予備実験の結果をもとに、当初計画していた本実験の一部を省略することで、残る資金で可能な限り研究を推進したいと考えている。
|