2016 Fiscal Year Annual Research Report
Experimental study of transarterial chemo embolization using docetaxel eluting beads for liver tumors
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26870357
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 卓也 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80514786)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ドセタキセル / 血管塞栓用ビーズ / ヘパスフィア |
Outline of Annual Research Achievements |
転移性肝腫瘍の新たな治療法として、ドセタキセルを含浸させた薬剤溶出性ビーズによる肝動脈化学塞栓療法を確立することを目的として、その基礎研究を計画した。ドセタキセルは抗腫瘍効果の高い薬剤であるが、その効果は時間依存性であり、また全身投与による副作用も大きいことから、全身投与と比較して局所に高容量・持続的な投与を可能とする薬剤溶出性ビーズを用いるメリットは非常に大きい。本研究ではドセタキセル含浸ビーズの基礎的性質(含浸能など)の解析を行い、さらに動物実験を行うことで、生体内での薬物動態や安全性などを検討する。同治療の臨床応用に向けて重要な研究結果が得られるものと考えている。 実際の研究としては、平成26~27年度はヘパスフィアのドセタキセル含浸・放出能の計測を行った。結果はヘパスフィア(50-100μm)1Vに対し、20mgのドセタキセルを含浸させたところ、平均7.24mgのドセタキセルが含浸でき、そのうち約1/2の量が6時間以内に放出された。 平成28年度は、前年度に作成したドセタキセル含浸ヘパスフィアをウサギVX2肝腫瘍モデルの肝動脈から動注を行う実験を施行した。腫瘍および肝実質のドセタキセルの薬剤濃度や細胞障害について病理学的に検討すると共に、経時的にウサギ全血の薬剤濃度も測定を行った。結果については現在解析中であり、論文への投稿を予定している。
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