2014 Fiscal Year Research-status Report
汎用的な細菌の凝集誘導システムの開発とそれを利用した二段階物質生産システムの構築
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26870363
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柘植 陽太 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環 重点研究部, 特命助教 (00647422)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | タンパク質工学 / 凝集 / アミノ酸生産 / 有機酸生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は二つの柱からなっている。一つは細菌の凝集誘導システムの開発であり、もう一つは確立する凝集システムを用いて、同一反応器内で好気条件と嫌気条件で二つの異なる目的物質を効率的に生産するシステムの確立である。 凝集性を代謝改変した生産株で評価するために用いるコリネ型細菌の評価株の作製は完了した。アミノ酸のリジン高生産に寄与する遺伝子の一塩基置換を3遺伝子に導入し、二つの遺伝子について高発現型のプロモーターに置換した。同時に嫌気条件下におけるコハク酸の高生産のため、他の主な最終産物であるL-乳酸と酢酸の合成に関わる計5遺伝子の欠損を行った。作製した株に用いて好気条件下でリジン、嫌気条件下でコハク酸を一つの株で生産するシステムを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
評価株の構築と評価は終了したが、本研究の主目的である凝集性遺伝子の発現系の構築は進行中であることから、やや遅れているとの評価にした。これは凝集誘導遺伝子を強制的に発現すると細胞が致死になることが主原因である。おそらく細胞外への輸送が上手くいかず、細胞内に凝集誘導タンパク質が蓄積しているからだと思われる。 現在、目的達成のために定常期において特異的に発現するプロモーターを選抜すると同時に、シグナル配列の最適化を行うことにより凝集誘導タンパク質を細胞表層に安定的に提示できる組み合わせを検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は凝集誘導タンパク質を細胞表層に安定して提示できる系の確立に注力する。具体的には定常期において特異的に発現するプロモーターを選抜し、増殖時における凝集誘導遺伝子の発現を抑制する。また、フォールディングしたタンパク質をそのまま菌体外に輸送するシグナル配列を用いて、凝集誘導タンパク質を効率的に菌体外に輸送する系を確立する。 最終的には構築した凝集誘導カセットを平成26年度に作成した評価株に導入し、2つの異なる生産物質を凝集を介することで同一反応容器において生産するシステムを確立する。
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