2015 Fiscal Year Annual Research Report
SHRSPの遺伝性脳卒中発症を支配する原因遺伝子の同定とその分子病態の解明
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26870376
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
大原 浩貴 島根大学, 医学部, 助教 (10609225)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 疾患モデル / 高血圧 / 脳卒中 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)は重症高血圧に加え脳卒中を自然発症する高血圧病態モデルである。我々はSHRSPとその祖先系統であり脳卒中耐性を示す高血圧自然発症ラット(SHR)との交配により作製したコンジェニックラットを用いることで、高食塩負荷によるSHRSPの脳卒中発症に関わる責任遺伝子座が第1および18染色体に存在することを示してきた。本研究では、SHRSPとSHRに加え、第1、18染色体の脳卒中感受性領域をこれらの系統間で交換した「ダブルコンジェニックラット(SHRSPrch1_18、SHRpch1_18)」について遺伝子発現マイクロアレイによる網羅的発現解析を行い、有力な候補遺伝子を同定することを目指した。12週齢雄性ラットをコントロール群と高食塩負荷群(1%食塩水の自由摂取を1週間)に分け、脳と腎臓を採取して組織ホモジネートを調製し、miRNAなどの低分子RNAも含むtotal RNAを精製した。アジレント社のWhole Rat Genome DNAマイクロアレイ Ver.3.0により網羅的な遺伝子発現解析を行った。候補遺伝子を絞り込むため、まずSHRSPとこれを背景にSHRの染色体断片が移入されたダブルコンジェニックラット(SHRSPrch1_18)との間で有意な発現変動を示す遺伝子を抽出し、これらの中で、ダブルコンジェニックラット間の比較で「裏返しの」発現変動を示す遺伝子について定量的RT-PCRによる再検を行った。また、当該染色体領域に存在するmiRNAについて定量的RT-PCR解析を行った。
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Research Products
(4 results)