2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の夜間頻尿とそれに伴う生活の困りごとを支援するアセスメントツールの開発
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26870381
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
竹田 裕子 島根大学, 医学部, 講師 (60598134)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域在住高齢者 / 夜間頻尿 / 支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,夜間頻尿をもつ高齢者の生活の質を高めるための支援を目指し,看護職(看護師・保健師)にとって実用性の高い,高齢者の夜間頻尿と生活の困りごとを支援するアセスメントシートを開発することを目的としている。 3年目にあたる,平成28年度においては,中山間地域に位置する1町の老人クラブに加入している65歳以上の高齢者1,245名を対象に実施した質問紙調査の結果をまとめたものを,「夜間排尿のある地域在住高齢者の夜間排尿複数回に関連する要因」のタイトルで日本老年看護学会第21回学術集会で発表した。さらに,学会発表で議論した内容をふまえ,再考し,「Factors related to nocturia in elderly people living in local remote area in Japan」のタイトルで論文としてまとめ,投稿した。 質問紙調査から得られた,地域在住高齢者への支援として,性別を考慮し,男性,女性それぞれに対した内容が必要であることが明らかとなった。男性に対しては,疾病の治療を軽症な時から悪化しないよう予防していけるよう,健診や外来受診の際に夜間頻尿の有無や程度についても情報を得て,必要時には情報提供していく必要がある。また,女性に対しては,女性の集まる場,あるいは介護予防教室や訪問の際に,夜間頻尿や尿失禁に関する情報提供や相談といった介入の方向性がある。さらに,男性,女性ともに,夜間頻尿以外の他の下部尿路症状の程度や生活への影響などをふまえた生活全般を捉えた支援が望まれる。以上をふまえ,現在,高齢者の夜間頻尿と生活の困りごとを支援するアセスメントシートの作成にむけて準備をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査の結果を論文として公表することに時間を要した。地域で働く看護職とともに研究チームをつくり,アセスメントシートを作成する計画としているが,現場の看護職の業務が多忙であることが重なり,チームメンバーを募るのに時間を要している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
地域で生活する高齢者の夜間頻尿と生活の困りごとへの支援について関心のある看護職とともに,アセスメントシートの作成を行う。地域で生活する夜間頻尿のある高齢者に対して,アセスメントシートを活用し,その効果について評価する。
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Causes of Carryover |
研究調査や研究打ち合わせ等の旅費や消耗品などの物品費にかかる費用が予定の範囲内での支出となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでの成果を発表するための研究成果発表費用,研究の打ち合わせ等のための経費に研究費を使用する。
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Research Products
(2 results)