2016 Fiscal Year Annual Research Report
The impact of a high dietary fructose intake on intestinal homeostasis
Project/Area Number |
26870459
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
上村 修司 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (60448561)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フルクトース / 腸管恒常性維持機構 / 腸内細菌数 |
Outline of Annual Research Achievements |
フルクトースの過剰摂取は肥満や動脈硬化のリスクファクターだが、腸管の恒常性維持機構への影響は不明な点が多い。本研究はフルクトースの腸管バリア機能への影響を検討することを目的とした。 C57/BL6マウスにDextran sulfate sodium(DSS)を自由飲水させ、DSS誘発性腸炎モデルマウスを作成した。高フルクトース摂食群と通常食摂取群にわけ、2週後に大腸と腸管内容物を採取した。腸炎の状態、大腸組織中の炎症性サイトカインと細胞間接着分子を比較した。また、便中総菌数と腸内細菌(Lactbacilus、Bifidobacterium、Bacteroides、C.coccide)の比率の変化を16SrRNA法にて解析した。さらに大腸癌細胞株(HT29)を用い、細胞間接着分子について比較検討した。 フクルトース摂取した腸炎マウスは普通食摂取群と比較し、有意に体重が減少し、腸管長が短縮した。また、腸炎の程度を示す病理スコアとDAIスコアはフルクトース摂取群で有意に高値であった。大腸組織のIL-6、IL-1βやTNF-αなどの炎症性サイトカインも有意に上昇した。さらにフルクトース摂取群で腸内細菌数の有意な増加がみられ、細胞間接着分子(occludin)の発現量はフルクトース摂取群で有意に低下していた 高濃度のフルクトースは、上皮細胞障害作用や細胞間接着関連分子影響し、腸管バリア機能を破綻する可能性が示唆された。さらに腸内細菌数の増加を誘発し、腸炎へ悪影響をきたしている可能性が考えられた。
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