2016 Fiscal Year Research-status Report
高校生のための子宮頸がん予防教育プログラムの開発と普及のためのネットワーク構築
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26870469
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
志田 淳子 宮城大学, 看護学部, 講師 (30530654)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 子宮頸がん予防 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高校生のための子宮頸がん予防教育プログラム(以下,教育プログラム)を開発,実施し,その有効性と適用性について検証すること,さらに,開発した教育プログラムの普及に向けて,東北地方A県内における地域・学校の協働ネットワークを構築することである。 教育プログラムは,昨年度までに有効性と適用性の検証を終え,男女を問わず,高校生全体に短期的な有効性を有すること,ならびに保健の授業における適用性を確保していることを確認した。一方で,今年度の追加分析により,教育プログラムの効果を長期的に維持するためには,教育プログラムの普及のみならず,他の年代への子宮頸がん予防啓発が重要であることも明らかになった。特に,子宮頸がん予防に有効な子宮頸がん検診の受診率は,罹患者の増加がみられる20歳代において,20%代前半に留まっている(厚生労働省,平成25年国民生活基礎調査より)。この年代が含まれる思春期から青年期は,生殖器の異常があっても受診に結びついていない実態もある。これらの状況を踏まえ,教育プログラムの普及と同時に,思春期・青年期への子宮頸がんをはじめとする婦人科疾患の予防啓発を進めていく必要性を改めて確認した。 そこで,東北芸術工科大学と協働し,思春期~青年期を対象に,子宮頸がんをはじめとする婦人科疾患の理解,および必要時,婦人科受診行動に導くためのプロジェクトを開始した。具体的には,パンフレットやパネルの作成,展示,トイレを活用したプロモーション等であり,今年度はモデル施設において試験的に展開した。さらに,教育プログラムをはじめとする情報発信のためのホームページ作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育プログラムの課題であった他年代への子宮頸がん予防啓発を同時進行で新たに進めることとしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は情報通信ネットワークの整備としてホームページを完成し,教育プログラムの概要や取り組み,サポート体制等についての情報を積極的に公開する。さらに,学会発表や論文等により,成果を公開する。 さらに,思春期~青年期を中心に,子宮頸がんをはじめとする婦人科疾患予防に関するプロモーションを展開する。
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Causes of Carryover |
・ホームページの公開に至らなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
・ ホームページの公開 ・ プロモーションの展開(パネル,パンフレットの印刷など) ・ 論文作成の校閲
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