2014 Fiscal Year Research-status Report
病院から在宅療養移行時に携わる専門職者の専門職連携実践力の探究
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26870470
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
畔上 光代 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40644472)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 在宅移行支援 / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、65歳以上の高齢者の自宅退院に伴う退院支援において、病院と在宅ケア機関が行っている連携・協働の実際から、シームレスなケアを実現する専門職者の専門職連携実践力を明らかにすることである。平成26年度は訪問看護師6名への半構造化面接と介護支援専門員5名の半構造化面接を行った。 訪問看護師へのインタビューから、訪問看護師の連携実践に関する内容を抽出し、《訪問看護の役割機能を他職種や高齢者・家族に発信する》《他職種や高齢者・家族と対話ができる関係づくりをする》《訪問看護を活用してもらえるように他職種や高齢者・家族に働きかける》《医療と介護の橋渡し役を担う》《高齢者の生活や病状の変化を予測して援助する》《情報共有で連携している》《助け合いの関係を作る》《高齢者や家族の代弁者の役割を担う》の8カテゴリーに分類された。 病院内の多職種連携と異なり、多機関の専門職が援助に携わる在宅では、自職種の役割を他職種や高齢者・家族に理解してもらい、対話ができる関係を構築しようとしていた。さらに訪問看護を活用してもらうために積極的に他職種や高齢者・家族に働きかける様子も見られた。また、訪問看護師は他職種だけでなく、同じ職種である病棟看護師が訪問看護の実態や在宅で必要になると予測できるケアを理解し、スムーズに病院から在宅生活につなげられるように働きかけていた。他の専門職種もこのような実践をしているのか、それが連携・協働に必要な実践力なのかについては今後、さらに研究を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー対象者の都合で実施時期が遅れた。また、予定していたインタビュー対象者から協力が得られず、別の対象者へ打診を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
病院の退院部門専門職への調査をさらに進めていく。また、本年度実施した訪問看護師、介護支援専門員へのインタビュー調査と病院の退院支援部門専門職への調査を基に、在宅療養移行時の専門職連携についてのニーズ調査を行う。
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Causes of Carryover |
研究計画がやや遅れているため、助成金の使用も遅れている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度調査のために必要な統計解析ソフトやデータ解析機器の購入に充てる
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