2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢者に対する入院時環境調整看護ケアの安全対策指針の検討
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26870482
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Research Institution | Ibaraki Christian University |
Principal Investigator |
辻 容子 茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (80460103)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢者 / 環境調整 / 視線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者が訪問経験のない施設を歩行された時の情報入力の視点を明らかにし、環境調整のあり方を検討することである。平成28年度は、前年度に測定したデータ分析を行い、自立歩行が可能な方(平均年齢70歳代、要支援1~2)29名の視線計測結果をもとに、スーパーバイザーとデータ分析の確認を行い、データ収集を実施した施設職員と環境調整内容を検討することを計画した。 計画を実施するにあたり、4月に所属を異動したため新たな所属先の倫理審査申請を行い、研究遂行に向けた準備からの開始となった。前年度に測定したデータ分析は、一部解析ソフト作動不良があり、予定した以上に時間を要した。客観的評価の分析以外に、同実験で得られた主観的評価として抽出された結果を国内・国際学会で発表した。 学会では、高齢者施設に来所されたことのない方の主観的評価について、意識されずに施設内を歩行された時の情報獲得内容が少ないことについて、興味深いという意見があった。高齢者施設の環境は、高齢者が情報入手できている箇所へ移動や活動に必要な表示を配置するなどの見解に至った。また、諸外国の方より、「施設の廊下・移動するスペースに不要な物を配置していることは少ない」との意見があり、他国より住居スペースが狭い施設での物品整理のあり方を検討する必要性を改めて感じた。職員は、施設内の環境整備として、必要な物品の選別を行い、整理整頓する視点が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度計測したデータ分析中に、一部分析ソフトの作動不良があり再編集を行うこととなった。データの分析に時間を要したため、今年度実施が困難となった施設職員との検討会は次年度に行うこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29度は測定データ分析と主観的評価の総まとめを行い、安全な環境整備についての検討会を開催していく。
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Causes of Carryover |
データ解析と環境調整についての検討会の実施ができず、平成29年度に執行予定となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
検討会を行う施設までの交通費、学会参加費用に使用する。
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