2015 Fiscal Year Research-status Report
ソーシャルキャピタルの地域特性を踏まえた子育て支援の検討
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26870484
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
金子 紀子 石川県立看護大学, 看護学部, 助手 (30438171)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地域特性 / 子育て支援 / ソーシャルキャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は乳幼児をもつ母親の子育て観や子育て状況と、地域のソーシャルキャピタル(人や社会のつながり)との関係を探索し、地域特性を踏まえた子育て支援の方策を検討することを目的とする。ソーシャルキャピタルの差が予想される複数地域における乳幼児をもつ母親を対象とした無記名自記式質問紙調査を実施し、地域間の比較検討を行なう。 本年度は、引き続き調査実施にむけた準備と国外におけるソーシャルキャピタルと子育ての関係を探った。前年度からの計画の遅れにより、データ収集期間、収集方法等を再検討した。また調査地候補在住の研究協力者と打ち合わせを行い、調査地および方法の詳細について検討した。国内3箇所における調査に向け、所属大学の倫理委員会から承認を得たものの、年度が跨ると回収等に影響がでることを考慮し、次年度に調査を実施することとした。またソーシャルキャピタルが豊かとされる北欧のうち、デンマークの子育て事情を情報収集した。民主主義の歴史や文化、社会システム等を背景に個人の価値観や幸福感は日本とは大きく異なり、またソーシャルキャピタルの豊かさは国レベルであることから日本の地域特性と直結するようなことは見出せなかったが、女性が働くことが当たり前の社会の中で、幼少期から個を尊重し、自主性や自己決定、自己肯定感が育まれるように家庭や保育施設で子どもと関わり、対話が重視されていることが分かった。また自治体の保健師が出産後の家庭に複数回家庭訪問をしたり、母親同士を集めてグループ化するなどの活動を行っていることが分かった。これらが地域特性と関連づけて考察の視点となりうるか、今後の調査の分析結果と併せて検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
調査票回収率の影響を考慮し、研究期間を延長し次年度に持ち越したため
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者の協力を得ながら、早急に調査を実施する。調査地域間で回収率に差がでる恐れがあるため、回収率向上の方策は計画的に進め、対象数を確保する。
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Causes of Carryover |
本年度調査実施予定であったものが遅れており、調査実施にかかる予算が繰越となっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度調査実施予定であったものが遅れているため、調査依頼のための旅費、調査票返送の通信費等、調査実施にかかる予算が繰越となっており、次年度の調査実施費用とする。
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