2017 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory mechanism of transepithelial ion transport by taste/olfactory sensing in the intestinal epithelium
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26870487
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
唐木 晋一郎 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (00363903)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 管腔内化学物質受容 / 短鎖脂肪酸 / Ussing chamber / viniferin / quercetin / GPR41 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、腸管粘膜に味覚・嗅覚と同様の管腔内化学物質を感受する機構が存在し、食物由来、あるいは、その腸内細菌による代謝産物を受容し、消化管の局所的な生理応答から、全身の健康影響にまで影響を与えていると考え、腸内細菌代謝産物や食品由来成分をUssing chamberに装着したラットおよびヒト摘出腸管の管腔側に投与し、その作用を解析してきた。その結果、主要な腸内細菌代謝産物であり、げっ歯類においては腸液分泌の駆動力となるアニオン分泌が、ヒトの大腸では惹起されず、回腸においてのみ惹起されることを発見した(J Physiol Sci 65(S1), S71, 2015)。続いて、短鎖脂肪酸受容体KOマウスを用いた検討を行い、アニオン(水)分泌惹起に関与受容体がGPR41(FFA3R)である直接的な証拠を得た(J Physiol Sci 67(S1), S101, 2017)。また、乳酸菌発酵産物を含んだ経腸栄養剤を摂餌させたラットでは、盲腸内容物中の腸内細菌叢が変化し、短鎖脂肪酸をはじめとした有機酸濃度が浄書すること、短鎖脂肪酸刺激による腸粘膜の反射的アニオン(水)分泌が抑制されることを見出した(2018年5月現在、投稿中)。食品成分としては、ポリフェノールの一種であり、ブドウの果皮に多く含まれ、様々な生理作用を有することが報告されているviniferinや、quercetinなどの管腔測投与による腸粘膜に対する作用を報告した(Physiol Rep 4(9) pii: e12790, 2016; J Physiol Sci 68(S1), S120, 2018)。上記の通り、本研究では、短鎖脂肪酸の腸粘膜による受容機構の分子的基盤から、経腸栄養剤という臨床応用を示唆するデータ、ポリフェノールの機能性まで、意義ある知見を報告できたと考えている。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Sodium-coupled monocarboxylates transporter 1 (SLC5A8) is decreased in human colon cancer2017
Author(s)
Nakajima Hitoshi, Furuya Kenta, Komatsu Fumiya, Kashima Naoyasu, Kumade Eri, Takemoto Ikutaka, Maeda Tadashi, Watanabe Toshiyasu, Miyazaki Taito, Karaki Shin-Ichiro, Urita Yoshihisa, Kuwahara Atsukazu, Koizumi Koichi
Organizer
World Congress of Gastroenterology at ACG2017
Int'l Joint Research
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