2014 Fiscal Year Research-status Report
いじめ,ネットいじめ発生に対する意識とコーピングにおける6カ国比較研究
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26870535
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
青山 郁子 静岡大学, グローバル改革推進機構, 特任准教授 (60586808)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ネットいじめ / いじめ / コーピング / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は以下の3点であった。 ①いじめ, ネットいじめ各状況において、被害者の発生原因に対する考えと生起する感情プロセスが、いじめコーピングにどのような影響を与えるか調査する。 ②上記のような被害者の信念や感情プロセスが社会的文脈の変化に伴い、いじめを悪化させるリスク要因になるのか、あるいはいじめを低減させる防御要因となるのかを明らかにする。 ③いじめ発生原因帰属、感情プロセスやコーピングが文化的背景の違いよってどのように異なるか理解するために、アジア、欧州、アメリカ6カ国の青年を対象に調査し国際比較する。
今年度は先行している他国での調査にならい、質問紙項目を日本語に翻訳した。そして中学校1年生470名を対象に、従来型の対面式いじめ、ネットいじめの被害加害経験の頻度について、各状況についてのコーピング、深刻度の認識などについて調査を行った。質問紙によるデータ収集、入力、単純集計は終え、測定尺度の一部と連携国のうちアジアを分析対象にした研究論文も国際誌に投稿し、受理された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請書の計画通り質問紙の翻訳作業を終え、調査協力校との打ち合わせもスムーズに行えた。 そして中学校1年生を470名を対象に質問紙調査にてデータ収集を行った。データ入力と単純集計は終わっていて、測定尺度の一部を使った分析も行い、国際誌に論文化された。別の論文についても準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
国際誌の掲載が決まっている英語での論文を日本語に訳し、国内の学会で発表する。また進行中の別の論文の完成を目指す。また収集したデータが多岐に渡るため様々な視点で分析を引き続き行う。同時に研究協力の学校には結果のフィードバックも行い、講師を努める教員研修の際などで研究結果を共有し教育現場で役立つ成果報告ができるよう努める。
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Causes of Carryover |
調査用紙印刷のための費用やプリンターのインク代などが申請時の見積もりよりも安くなったため次年度使用が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度から所属大学が変更となり地方在住になったため残高68,194円は研究打ち合わせや学会参加のための交通費などのあてる予定である。
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