2015 Fiscal Year Annual Research Report
電気情報に基づいた住宅ライフログ推定による単身高齢者の生活の安全・健康確保支援
Project/Area Number |
26870541
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
樋口 佳樹 日本工業大学, 工学部, 准教授 (80644814)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ライフログ / 消費電力量 / 三軸加速度計 |
Outline of Annual Research Achievements |
単身高齢者世帯の電力量調査と生活状況の把握を行った。さらに、前年度に構築したアルゴリズムによって、単身高齢者の在/不在、睡眠時間帯の判定を行った。次に、三軸加速度センサによる生活ライフログの推定を行った。推定したのは、睡眠、歩行、座位・立位、臥位である。また、異常時の検知システムとして、転倒の検知を試みた。 まず初めに、電力量による在/不在の検知は、被験者となる高齢者の生活スタイルによっては、正解率が下がる傾向がみられた。具体的には、単身高齢者によっては、夜間に部屋の電気を点けないで、暗い中で在室している高齢者がみられたことが原因であった。実測結果をもとに、アルゴリズムの修正を行った。また、睡眠時間については、高い精度で推定することができた。これにより、日々の睡眠時間帯を記録することで、生活変調をとらえることが可能であると判断できる。 次に、三軸加速度センサによる生活ライフログの推定では、腰に装着した三軸加速度センサで得られた加速度をもとに分析を進めた。分析には、EXCEL+VBAを用いて、歩行・睡眠・座位・立位を判別するアルゴリズムを作成した。作成したアルゴリズムにより、一日の生活の85%の行為を推定することに成功した。 本研究成果により、電気情報に基づいた住宅ライフログを有効に活用し、単身高齢者の生活の安全・健康の確保に大きく寄与し、超高齢化社会に向かう日本において、重要な社会基盤のひとつとなりえると考えている。
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